リア周りが一通り終わったので、次はフロントのブレーキキャリパーを取り付け、ブレーキフルードを充填します。これが終われば、ブレーキ周りの分解清掃作業は、完了だ!
フロントブレーキキャリパーの取り付けにももちろん新品のフランジボルト(8×25)を用意します。ギンギラギンに輝いていて、なんかちょっといい感じ?(笑)
トルクスボルトはまだ仮止め状態ですが、これに高トルクをかけるために、まずはキャリパーブラケットボルトでしっかりキャリパーを固定します。
トルクレンチのメモリを規定値(の一番の近似値)に合わせて・・・。
締め付けます。
もちろん、二つのフランジボルトのそれぞれを手で回せるところまできっちり締め付け、それぞれを少しずつ締め付けて行って、最後に規定トルクで締付けるという手順です。
命を預ける部品ですから、ここは慎重に慎重を重ねてボルト止めしておきます。
キャリパーがきちんと固定されたら今度はトルクスボルト。こちらも同様に、規定値で締め付けていきます。
これで、キャリパーの取り付けは完璧のはず。
続いて、ブレーキホースオイルボルト(バンジョーボルト)を固定する作業に入ります。
まずはブレーキホースオイルボルトを抜き取り、その両サイドについているシーリングワッシャを新しいものに交換します。
オイルドレンワッシャだって、オイル交換時には交換するわけですから、これはなんとなく納得できる作業ですね(笑)
今回は純正品を使いますが、サイズがわかったので次回からはサードパーティのそれでいけますね。
シーリングワッシャを新しいものにしたら、ブレーキホースオイルボルトを仮止めします。
そしてここも最後に規定トルクできっちりと締め付けです。ここを通って、マスターシリンダーからの圧力を受けたブレーキフルードがブレーキパッドを押し込んでいくわけですから、きちんと圧着されていないとブレーキフルードがだだ漏れになってしまいかねません(リアブレーキの時のように・・・orz)。
ブレーキキャリパーとブレーキホースを繋いだら、ブレーキパッドを取り付けておきます。これを忘れてブレーキフルードを入れて、レバーをニギニギしちゃった日にゃ、目も当てられませんからね〜。
もちろん組み付け前に、パーツクリーナーで磨いておきます。それから装着前に、パッドの裏にシリコングリスを塗って、鳴き防止です。
キャリパーピストンを目一杯引っ込めてしまっているので、パッドを入れても引っかかるような場所がなく、うっかりすると反対側からずり落ちてきてしまいます。
気をつけながらパッドピンを差し込んで行って・・・。
パッドピンも規定トルクで締め付けます(もちろんパッドピンにもシリコングリスを塗布してます)。
あ、ここの締め付けもこのトルクレンチで行えてしまうということは、やっぱりデジラチェの出番は無くなってしまうということか・・・?
最後にパッドピンプラグを軽く締めこんで。
右キャリパー、よし!
左キャリパーも、よし!
ではいよいよブレーキフルードの充塡に入ります。
こぼすとたいへんな(らしい)ので、しっかり養生しておきます。
カップの中がカラにならないように注意しながら・・・。
ポンプボトルをつなぎ、ブリーダーバルブをちょっと緩めてシュポシュポ開始!
しかし、ここで僕はいくつかの間違いをしていたようで。
僕のイメージとしては、
ブレーキフルードをカップから入れる→
穴からブレーキホースにブレーキフルードが流れ落ちていく→
この時、空気も一緒に押しこまれていく→
だからポンプでシュポシュポすればそのうちフルードだけが出てくるようになる→
エア抜き完了
だったのですが・・・
何度ポンプを操作しても、一向にエアがなくなりません!おかしいなぁ・・・。
(そこでその場でまた少し調べてみたところ)どうも結論からするとそうではなく、ブレーキフルードをカップに入れたら、ブリーダーバルブは緩めずにそのままブレーキレバーを何度も握ったり放したりを繰り返し、ブレーキホースの中に強制的にブレーキフルードを押し込んでいかなければならなかったみたい。
これをすると、ブレーキホース内のエアが(空気はフルードよりも軽いので)押し上げられていき、カップの穴からぽこぽこと排出され、それに応じてカップ内のブレーキフルードが吸い込まれていきます。
吸い込まれた分、カップ内のブレーキフルードの残量が減っていくので、これが空にならないように補充しつつ、この操作を繰り返し、そして最後に通常のエア抜きを行えばよかったもよう。
なお、通常のエア抜きとは、ポンプボトルを使うのではなく、ブリーダーバルブを閉じた状態でブレーキレバーを握り、一瞬だけ軽くブリーダーバルブを開け、すぐにブリーダーバルブを閉じる、という作業を繰り返すことです。
変に楽をしようとしないで、ちょっと大変かもですがこの作業を繰り返した方が確実みたいです。
これを繰り返していると、いかにもブレーキパッドがブレーキディスクを挟み込んでいます、という感触が出てきますので、そうしたら完了です。
なお、もう一つの失敗はというと。
このエア抜きの作業は、マスターシリンダーから見て遠い方から行ったほうがいい(行わなければならない?)んだそう・・・。
なので途中からですが、左側のキャリパーで上記エア抜き操作を行い、それから再度右側で行い、かっちりと手応えが出ることを確認してひとまずは良しとしました。
なお、空気は液体より軽いという特性がありますから、ブリーダーバルブにつなぐホースは、可能な限り上に伸ばした方がいいそうです。
ブレーキレバーにかっちりとした手応えがあることを再度確認したら、最後にカップ内のブレーキフルードがきちんとアッパーレベルまで入っていることをチェックします。もちろん、不足しているようならこの時点で補充しておきます。
最後に蓋を閉じて留め具を装着したら、ブレーキオーバーホールの一連の作業は完了です!
これでいつでも走り出したRVFを止めることができるはずですが、まさかいきなり公道へ実戦投入するわけにはいきません。なんといっても素人作業なのですから!
そこで実際に乗り始める前に、ブレーキの効き具合やレバー、ペダルの操作具合を確認します。
うまくできたでしょうか、ちょっとドキドキです!