物理的な接続が終わったら、エアコン設置の最大の山場、エアパージ作業に入ります。
エアパージには、いわゆるパージ(エアコンガスを大気中に放出する)の他に、真空引きという方法がありますが、今時のエアコンは環境保護の観点からも大抵この真空引きで行うように説明されています。
真空引きをするには真空ポンプという装置が必要になりますが、これは既にヤフオクでレンタル済み。しかもヤフオクで落札した機材は、非常にわかりやすいオリジナルのエアパージのやり方が(図や写真入りで)同梱されていて、それにしたがってやっていくだけで誰でも真空引きのエアパージを行うことができるようになっていました(^_^)v
まずは真空ポンプを、手順書にしたがってセットアップします。セットアップしたこれをエアコンの室外機に接続することになります。
室外機の配管につけられているサービスポートと真空ポンプをつなぐので、まずはサービスポートの袋ナットを取り外します。
取り外したところ。
取り外しても何か出てきたりはしません。今はまだどちらの配管のバルブも閉まっていますしね。
そしたらここに、真空ポンプのバルブを接続します。
接続の仕方やどのパーツを接続するかなどはすべて付属していた手順書に書かれていますから、それにしたがうだけです。
もちろん、念のため据付説明書にも目を通し、そこでの手順と落札物に同梱されていた手順書との異同は確認しておきました(「異」の部分はありませんでしたが)。
つないだところ。
真空ポンプと室外機の接続はこれだけです。
つなぎおえたら、手順書にしたがって真空ポンプの各種バルブ操作を行います(バルブを開けるだけですが)。
真空ポンプのスイッチをONにする前にメモリを確認。現在、大気圧(との差?)は0、つまりエアコンの配管部分には普通に空気が充満していることがわかります。
これを確認したら、真空ポンプのスイッチを・・・オン!
うまく写真に収まりませんでしたが、真空ポンプを稼働させてすぐ、白い煙がうっすらと真空ポンプから立ち昇ります。
これも手順書にその旨書かれていましたから、特に驚くこともなく(ほんとは少し驚いた)。
ところで真空ポンプは電動なのですが、ものすごく大きな音がする、という話でした。
なのでかなり覚悟を決めて電源をONにしたのですが、実際に稼働させてみると、音の大きさは思っていたよりもはるかに小さく、むしろその静かさに驚いちゃいました(笑)
例えるならラジコン飛行機のエンジン音みたいな感じですかね~。
ほどなくして針が-0.1近くまで振れます。この辺りが真空になった証らしいのですが、手順書によればこのまま15分くらい真空ポンプを動かしたままにするように、とのこと。
しばらく真空ポンプを稼働させたまま放置し、その間にトイレなどを住ませておくことにしました。
そして約15分後。
手順書では針が-0.1のところにくる、とあったのですが、少しメモリの内側に収まっています。まぁゲージの調整具合でこの辺は前後するそうなので、ひとまずこれでよしとしましょう(最初の状態でもメモリは0よりも下方にありましたし)。
それに、なんだかんだで結局は20分近く真空ポンプを動かしていたのですから、きっと大丈夫でしょう!
そうしたら手順書にしたがって真空ポンプのバルブを操作し、室外機に接続したままの状態で電源をOFF。そしてそのまましばらく(また15分ほど)放置します。
この間、針が動かなければ真空状態が保たれ、接続部分などからエアが侵入してきていないことが確認できるわけです(エアが侵入していたら針が0の方向に動くらしい)。
で、放置した結果がこれ。うん、針はまったく動いていません。ということは、少なくとも配管内部の状態は安定しているということですね。
そうしたら手順書にしたがい、サービスポートを閉じ(まだ物理的な接続は解除しない)、エアコンの配管をつないでいる部分にあるバルブを操作するため、袋ナットを外します。
適切なサイズのヘキサゴンレンチを「細い方」に差し込み、手順書にしたがってレンチを90度、5秒間だけ回してすぐ閉めます。
細い方は室外機→室内機の流れになる配管で、バルブ開放の操作によって、室外機に格納されていたエアコンガス(の一部)を配管内に送り出したことになります。
なお、室内機→室外機の流れになる太い方のバルブは閉じたままなので、このエアコンガスは現在配管内のみに充填されていることがわかるわけですが(既に細い方のバルブも閉じられているため)、こうしてガスを充満させたらこの段階で再度エア漏れなどがないかを確認するわけです。
ヤフオクの落札物の中には液漏検知用の液体(石鹸水)が同梱されていたので、これを配管の接続部分に塗布します。もしガスが漏れていれば、そこからぶくぶくと泡が立ってわかるわけですね。
イメージとしては、自転車のパンク箇所を調べるのと同じ・・・かな?
そしてどこからもエア漏れがないことを確認したら・・・。
どちらのバルブも全開にします。そして真空ポンプは完全に取り外します。
そうしたら袋ナットを閉めます。
念のため、このバルブ全開の状態で再度ガス漏れを確認(もっともこの段階で漏れが分かったら非常に厳しいですが)。
やっぱり何度確認しても漏れはありませんでした。
ガスがきちんと密封された配管内を循環するであろうことが確認できたら、配管を断熱処理します。
室内機の配管を覆っていたウレタンですっぽりと包むように、と据付説明書にあったので、まず配管部分の不要な断熱材を切り取ります(白いタイルっぽいやつです)。
室内機側の配管はこれですっぽり被って断熱処理できましたが・・・。
室外機側は配管の断熱材が足元まで届いていません!本来は端から端まできちんと断熱材が覆っていたのですが、配管を曲げたりしているうちに、曲げたR分だけ断熱材が短くなってしまったのですね。
そこで。
応急処置することに・・・(^_^;;
まったく処理しないヨリはいいはずですから・・・。
これで室外機と室内機は物理的にも気体的(?)にも接続が完了しました!
うん、バルブ部分やVVFの接続部分に保護カバーを取り付けて覆うと、それだけでなんかもうほぼ完成形ですね!
でもまさかそれで完成と言うわけにはいきません。そう、配管を綺麗にお化粧しないと!
本当は室外機側の配管も化粧カバーで綺麗に覆いたかったのですが、外壁に穴を開けるのはさすがにちょっと怖かったので、外側は化粧テープで巻くだけにしておきました・・・(^_^;;
ちなみに足元はこんな感じになっています。
ドレンチューブの処理をどうしようか迷ったのですが、まぁ自分ちのベランダだし、そんなにエアコン使うこともないだろうし、ひとまずはこの状態で垂れ流しでいいか・・・みたいな。
なお化粧テープは下から上に巻いていきます。
ものすごく大変でした。
うん、なかなかいい感じ♪
自分でこれをやったと思うと、それだけで喜びもひとしおです(^ ^)
パテで埋めて、いわゆるエアコン本体の設置は完了!!
室内の配管への処理(化粧カバーの取り付けなど)はまだ残っていますが、エアコンとしてきちんと機能する状態にまで仕上がりました!!
な・の・で。
しばらく動作させてみて、ドレンチューブ途中からの水漏れがないことの確認、本体からの水漏れがないことの確認、ドレンチューブから排水されていることの確認などをして、エアコン設置最大の山場であったエアパージは無事に終了となりました!
残りの作業は比較的細かな(エアコンの”動作”には関係しない)ことばかりですから、気楽にできそう。
しかし、ここまでの流れを見て、「あれ?」と思った方は、鋭いです。
本当は「エアコンの”動作”」に関係する作業は終わっていなかったのです。
まだやり忘れていたことが一つ、実は残っていました。
でもそれに気がついたのは試運転をしてしばらく経ってから。
・・・それは何かと言うと・・・待て、次回!(笑)