試運転を無事に済ませてから気がついた「やり残し」の正体、それは。
室外機につなげたVVFケーブルのその脇には通常、そこからさらにアースを伸ばして放電させるようになっています。そして据付説明書にもそのように記載されています。
しかし一軒家ならいざ知らず、うちはマンション、それも2階。室外機を設置しているのはコンクリートの床面を持つベランダですから、室外機にアース線を設置するのは現実的ではありません。
となると・・・。
当然にこうやって、室内機のコンセント差込口に設置されているアース端子にアース線を接続しなければなりません。
し・か・し。
据付説明書を穴が開くほど眺めても、室外機からアースを取るやり方は書いてあっても、室内機のアース端子がどこにあるかは書かれていないんです。
ググってみたのですが、やっぱりそれに類する情報にはヒットせず。そこでひとまず室内機のパネルを開けて、電源まわりを確認してみることにしました。
そうしたら、VVFケーブルに隠れるようにしてアース端子を接続する(ためのものであろう)マーキングとネジを発見しました!
となれば、後はこことコンセントのアース口とを接続すればアースに関してはOKのはず。
(でもどうして説明書とかに載っていないんだろう?)
アース線を作成するには圧着ペンチが必要になることくらいは分かっています。しかし僕が持っているのはリングスリーブ圧着ペンチで、一般的な裸端子を圧着するペンチは持っていません。
これ、良さげなヤツは購入すると結構な金額になっちゃうんですよね~・・・ということで、当初は既に両側に端子がくっついているアースコードの購入を考えていました。
(電気工事士の試験で散々練習した、電線を輪っかにしたアレでも代用できるらしいですが・・・)
ネットで見かけるアース端子付きのアースコードはしかし、とにかく長い!普通に引っかかるのが10m、短いものでも5mの長さ。うちの室内機とコンセントの位置からすれば、2mでも余るくらいですからこれはさすがに長すぎな感じがします。
じゃ、ホームセンターで手頃な長さのものを探して買ってくるかと思い出かけたのですが・・・。
たどり着いたホームセンター、島忠には・・・なんと。端子がついた状態のアースコードは取り扱われていないことが判明!
じゃ、やっぱりネット通販か!?でも、もういいかげん今日でエアコン取り付け作業は終了にしたいという気持ちも強く。強く。強く。強く。。。
で。
というわけで、結局圧着ペンチ、裸圧着端子、単芯ビニルコード(ツイスト)を買っちゃいました。
室内機とアース口をつなぐ電線を買いにきただけだったのに・・・orz
こりゃ、どこかでこの投資を回収しなくては(笑)
ちなみにアース線ですが、「単芯」だからと言って「単線」とは限りません。「芯」が一本だから「単芯」なのであって、その「芯」がいわゆる電線で構成されているとは限らないのです。購入したこのアース線は、撚り線(ツイストケーブル)でした。
最初、単芯=単線というイメージだったので、ちょっとビックリしました・・・(^_^;;
←電気工事士の試験では単線しか扱わなかったので。
で。
ケーブルカッターで被覆を剥き(ケーブルカッターはミニマム1.6mmしか持っていないのでちょっとサイズが合わなかったみたいですが、一応剥けました)、裸圧着端子を圧着ペンチで圧着させ、アースのマークがついているネジ部分に固定。
反対側はコンセントのアース口に接続して、これでばっちり!
完成(のはず)です。
最後にスリムダクトの表面をきちんと長さを切りそろえてはめ込んで、途中電源コードとアースコードを取り出すための口を作ってあげて、パッキング。
その結果、室内側はこうなりました!
素人仕事にしては上出来?(笑)
ちょっと電源ケーブルなどのとり回しに素人臭さがにじみ出ていますが、スリムダクトはなかなかいい感じでできているのではないかと思います。
室内機とスリムダクトとのつなぎ目に隙間ができていますが、まぁそれくらいはいいでしょう(あまり目立ちませんし)。
ここは本当は専用のパーツがあって、それで隠すみたいですね。
ところで、スリムダクトの後ろ側(壁面固定側)は電動レシプロソーで切断したので、切り口がものすごく汚くなってしまいました。
さすがに表面であの汚さはまずいだろうということで。
エアコンダクト専用のカッターもあるらしいのですが、やっぱりそれは購入見送り・・・(^ ^;;
何気に値段もはるみたいですし。
その代わり、ネットで調べたところ紹介されていた、ゼットソーのパイプソーを購入しました。
それにしても、このエアコン設置工事のためにずいぶんと新しい道具が増えてしまいました・・・(^_^;;
で、両者の切り口を比較するとこんな感じ。
・・・最初からゼットソーを購入して切断すれば良かった・・・orz
しかし、何はともあれこれでエアコン設置工事は完全に終了しました。
その後実稼働させてみましたが、水漏れなし。ガス漏れもそれらしい兆候はなし。
新しいエアコンは吹き出し口の向き(上下、左右)が完全自動制御できるのでいい感じです。音も静か。
これで、今年の夏は快適に乗り切ることができそうです(^-^)
さて、最後に。
DIYでのエアコン設置を他の人にもおすすめできるかどうかですが、これは正直なところ、おすすめはしません。
僕はせっかく電気工事士を取得したことですし、経験してみたいという純粋な好奇心から(そしてBLOGネタ作りとして)DIYでやってみよう、と思い立ったわけで、実際のところやってみたことによって得られた様々な知識がありましたから、僕的にはやってみて良かったと思います。
でも、あくまでこれは「僕的には」という限定です。
だって、結局これらの工事を行うに当たって買い足した道具の金額は、普通にエアコン設置工事を依頼した場合の金額をはるかに越える金額になってしまいましたし、それ以外にも手間と時間ははるかにかかってしまっているからです。
設置工事はお願いすればものの1時間~2時間もあれば終わるでしょうが、僕はトータルでは3週間近くかけていますし、実作業という面で見てもやっぱり3日~4日程度かかっているはずです(真空ポンプなどはレンタルでしたし)。
つまりDIYでやれば安く上がるというわけでも決してありませんし(特にそれが最初の一台であるならなおさら)、業者に依頼すれば発生する設置作業代という対価に見合うだけのメリットがあるかといわれたら、正直微妙なところ。
間違いなく言えることは、万人におすすめできるようなことではない、ということだと思います。
でも、僕は自分でやってみてよかったと思っています。取り付け場所も自分でもっともふさわしいと思う場所に取り付けることができましたし、配管のとり回しなども納得ができる取り回しになっていますから。
なにより一度経験しておけば、次回以降もっと手際よく作業ができるはずだからです(WEBやBLOGの説明を見たり読んだりした時よりも、一つ一つの作業の意味などがよくわかった)。
でも、僕の家はこれで当分エアコンを買い換えることはないでしょう(ガス漏れなどの不都合が無ければ)。このことを考えてみてもわかるように、コストパフォーマンスとしてはDIYはあまり優れているとは言えなさそうです・・・(^ ^;;
でも、実家にももう10年近く使っているエアコンが合計3台あります。
これらを業者に依頼すれば、撤去(処理費用)、設置費用で大体45,000円程度かかりますから、これを僕が自分で行えば、少なくとも新規に購入した道具というコストはペイできそうな感じ?
何といっても、購入した道具は使わなければ持ち腐れになってしまいますし、一度購入したものは追加コストなしで使用できますから。
・・・でも実家のエアコンの購入は・・・冬のボーナスまで無理かな・・・?(笑)