2008年10月。
一人暮らし用の小さなマンションを中古で購入しました。
購入にあたって、非銀行系のローン会社であったライフ住宅ローン株式会社(現在は三井住友トラスト・ローンアンドファイナンス株式会社。以下、三井住友)にて8,800,000円のローン(元利均等返済、20年)を組みました(というか、当時の僕では非銀行系でしかローンが組めなかった)。
そして現在(2016年8月時点)までの状況は下記の通り。
- 2008年11月〜2009年6月
金利 4.3%(うち基準金利1.875%)
返済額 54,728円/月(初月除く) - 2009年7月〜2013年12月
金利 3.9%(うち基準金利1.475%)
返済額 54,728円/月 - 2014年1月〜現在
金利 3.9%(うち基準金利1.475%)
返済額 52,124円/月(返済額は5年ごとの再計算)
幸い、一度も滞らすことなく返済してきましたし、たぶんこれからも(金額的に見ても)返済は問題なく行えるだろうとは思っているのですが、少しばかり自分を取り巻く環境の変化があったところに、住宅ローン金利が超低金利時代、借り換えるなら今!みたいな宣伝がやたらと目につくようになってきました。
試すだけならタダですから、ざっと調べてみて頭一つ抜け出ていた(金利が低かった)りそな銀行の住宅ローン(借り換え)のWEBのシミュレーションを試してみました(2016年6月)。
シミュレーション時点で三井住友の借り入れ残額は約6,000,000円、残期間は約12年。
基本的にはこれと同等の条件としてシミュレートすると、「当初型10年固定(0.4%)」(当時)というプランの場合、総返済額で大体1,100,000円を圧縮できることがわかりました(ただし11年目からは金利が変動する)。
そして毎月の返済額も43,000円程度に収まりそうなこともわかりました。
総額もさることながら、毎月の返済額が10,000円近く安くなるわけですから、これなら借り換えを検討してもいいのかも。
こうしてりそな銀行(以下、りそな)での住宅ローンの借り換えに向けて、行動を開始しました。
もしかしたらこれから住宅ローンの借り換えを予定している人や、検討中の人の一助になればと思い、僕の行った手順を順を追って記しておこうと思います。
6月下旬。
シミュレーション上は好感触ではあっても、さて、実際にローンの借り換えなんて初めてですからわからないことだらけ。
そんじゃまずは相談してみるかと思い、りそなのローンプラザというところに相談予約の電話をしてみました。
そしたら、シミュレータとは別に事前審査というものがあるので、それで申し込んで融資の可否を確認してから相談に来てくださいと言われてあっさり撃沈。
7月5日。
事前審査には年収や現在の借り入れ状況などの入力が必要になるので、手元にそれらの書類を用意し、WEBからオンラインで申請開始。
契約申し込みの際に再度審査があり、その時の申請内容に事前審査と大きな相違があると面倒なことになります(ってゆーか、なりました)。
送信したら、郵送で結果が送られてくるのを待つだけです。
7月13日。
りそなからA4サイズの封書が届いていました。
中身は「住宅ローン事前審査結果のお知らせ」で、事前審査の内容で正式な申し込みをするようにとの内容。つまり事前審査は無事に通過したということです。
これならローンプラザで相談を受け付けてくれるでしょう。
7月14日。
りそなのローンプラザは幾つか支店があり、そのうちの一つ、新橋ローンプラザが僕の通勤経路上にあるので、帰りがけに相談しようと思い電話をしました。
対応してくれたオペレータのお姉さん(以下、お姉さん)「お手元の封筒に記載されている、支店名を教えてください」
僕「○○支店です」
お姉さん「残念ですが、それだと新橋と管轄が異なるため、こちらでは相談を受け付けられません」
僕「!? ではどこでなら・・・??」
お姉さん「その場所ですと、池袋支店が管轄になります。あるいは○○支店でも相談を受け付けています」
僕「!?」
そう。
ローンプラザだけではなく、普通にりそなの支店でも住宅ローン相談は受け付けていたのです。
そこで○○支店に電話をし、7月15日の午後に相談予約を入れました。
7月15日。
オンタイムで来店し、相談開始。
よくわからないながらも(笑)、その結果。
- 三井住友の持つ一番抵当権の抹消にかかる日数の確認をしておくこと
- 適用金利は借り入れ金額が振り込まれる時点での金利となるため、現在の0.4%(当時)になるとは限らないこと
- 諸費用も同時に処理(引き落とし)されること
- 本申し込みも事前に予約をしたほうが良いこと(21日11:30AMで予約)
- 申し込み時に必要な書類を持参すること
ちなみに申し込み時に必要な書類は次の8つ。
- 実印
- 印鑑証明(自動交付機利用 ※200円)
- 住民票(自動交付機利用 ※200円)
- 登記事項証明書(共担目録付)(出張所窓口申請 ※600円)
- 住民税決定通知書
- 源泉徴収票(過去2年分)
- 既存ローン償還予定票(変動金利のため、払込予定表でOK)
- 免許証・健康保険証(及びそれらのコピー)
入手するのに手間がかかるのは4の登記事項証明書くらいですね。
これは法務局の出張所に出向いてすぐに受け取ることが可能(経験済み)ですし、あるいは登記供託オンライン申請システム(登記ねっと・供託ねっと)を利用して申請することもできます。
なお、オンラインは休日でも申請を受け付けますが、処理はしてくれませんのであまり役に立つとは言えませんでした。
7月21日。
朝一番に法務局出張所で登記事項証明書を取得。
11:30AM、りそな訪問。
説明を受けながら申し込み用紙に記入していきます。
この時に合わせてオプション1つに加入(「団信革命」。ちょうど特別金利で通常0.3%が先着10,000名限定で0.2%)。
この%がローンの金利にプラスされます(金利0.4%なら+0.2%でトータル0.6%となる)。
すべての書類に記入したら、申し込みは完了です。
ただし、ここで一つ問題発生。
事前審査の時に日本育英会(現在の独立行政法人日本学生支援機構)の奨学金の返済が抜けていました(故意ではない)。
これにより、事前審査と本審査との間で申請内容に違いができてしまい、そのために審査に少し時間がかかるかも、とのことでした。
なお、本審査以後の流れについてはだいたいこんな感じだそう(審査に通ったとして)。
- 審査結果の連絡。
- 完済日の設定。
- 三井住友に完済予定日を連絡し、抵当権抹消手続きを依頼。受け取り可能日を要確認。
- 契約書類の作成(契約から入金=完済まで5営業日)。
- 完済日に入金→送金(完済)。
- 完済日に抵当権抹消登記書類がりそなに届いていなければならない(自分で三井住友の店舗へ取りに行くか、司法書士に依頼する(10,000円程度手数料発生))。
というわけで、ここでひとまず審査待ちです。
本申し込み(相談)は1時間程度で無事に終了。
7月27日。
りそなの担当者から電話。
奨学金の返済計画(予定)表と過去3年分の雇用契約書のコピーの提出が必要とのこと(僕が現在非正規雇用の身分だから)。
7月28日。
上記二つの必要書類のコピーをりそなに提出。審査は停止中?
8月1日。
金利見直しで、なんと0.4%→0.35%へ!
8月3日。
審査通過の連絡があり、契約時に必要となるもののリストなどを郵送にて発送したとのこと。
よかった〜〜!
引き続き三井住友と完済日について打ち合わせ。
三井住友によると、完済日は一度設定すると変更ができない(引き落とし日から完済日までの日数分を日割り計算するためらしい)ので注意するようにとのこと。
なお、完済日の流れとしては完済日当日に入金(一括返済の金額+手数料)し、入金確認後に抵当権抹消登記書類を引き渡すことになるそうです。
また、完済日は申込日から二週間以後でなければならないそう。例えば8/3に申し込んだならその二週間後、つまり17日以降になる、ということ(細かく言うと、同ローンの引き落とし日が12日で、引き落とし確認の時間を加算して、実際には18日以後だそう)。
日数の感覚や抵当権抹消登記の受け取りなどを考慮した結果、完済日を22日(月)で予定してみました。
8月5日。
りそなに連絡し、22日の完済予定を伝えます(変更不可なので念のため)。
問題ないとのことなので、週明け8日の月曜日に来店予約を入れました(当日の流れの確認と、本契約)。
三井住友に完済日(22日)を連絡し、当日は自分で抵当権抹消登記書類を引き取りに行くことを伝えます。
8月6日。
りそなからの封書と三井住友からの封書のそれぞれが配達。
後者の封筒の中には、
- 「完済手続きのご案内」(完済時の金額、振込先、同封書類などの説明)
- 「計算書」(完済=繰上げ返済なので、手数料がかかる。また引き落とし日から完済日までの日割り計算)
総額 6,179,075円 内訳 元金(利息計算基礎金額6,051,500円) 6,051,579円 期限前(16年8月13日〜同22日完済日までの日割分) 6,465円 解約金(元金の2%。端数切り捨て) 121,031円 - 「期限前償還願」(返送書類)
- 「受領書」(返送書類。まだ受け取っていないけど、金銭消費貸借契約証書、抵当権設定契約証書、登記識別情報通知、抵当権抹消登記原因証明情報及び委任状、資格証明書(写)の5つを受け取ることになるらしい)
- 返信用封筒(速達。返信期限は16日)
でした。
他方、りそなからの封書には
- 「ご契約準備に関するご案内」
- 「ご契約時のお持ち物案内」
の2通。
前者には借り入れ金額の600万円、借り入れ期間12年に対する事務取扱い手数料(保証会社)が32,400円であることが示されています。
実際には融資手数料などがまた別途かかるわけですが。
後者には、契約時の持参物が書かれていました。
- 運転免許証
- 印鑑証明書(2通)
- 住民票
- 実印
- 返済用口座届印
- 返済用口座の通帳及びキャッシュカード
- 収入印紙(10,000円。郵便局で購入できる)
- 不動産登記済証(権利証)預り証
8月8日。
指定された持参物を揃えてりそなで本契約を結びます。
色々と書面の説明を受けながら、必要な箇所に記名・押印をしていきます。
(ここで送金依頼書に記入するので、各種送金は全てりそな側で処理)
一通り書類に署名捺印が終了すると、最後に司法書士が同席し、抵当権設定のために彼に権利証を預けます(引き換えに「預かり証(原本)」を受け取る)。
手続きが終了して権利証を返送するのは9月上旬あたりとのこと。権利証を受け取ったら、預かり証を返送するようにとのことでした。
最後に完済日当日の流れの説明を受けます。
- 僕のりそなの口座(これからローンの引き落としが始まる口座)に借り入れ金額の不足分(433,460円)を入金しておく
- 同口座宛に借入金額600万円が入金される
- 入金と同時に、三井住友の指定口座に指定された完済額6,179,075円の振り込み処理が行われる
- 振り込み処理と同時に、りそな融資手数料の129,600円、保証会社事務取扱い手数料32,400円、そして司法書士への報酬及びそれぞれの振り込みの手数料など(計算上は総額92,285円)すべてが引き落とされる
- (コミコミでトータル6,433,360円が指定口座から引き落とされるため、借り入れ金額超過分の433,460円を事前に入れておかなければならない)
- 三井住友に送金されたことを確認
- 同営業所へ抵当権抹消登記書類を引き取りに行く
- 同書類をりそなに引き渡す
となるそうです。
8月9日。
超過分(に少し上乗せした金額)をりそなの口座に入金。
8月22日。
台風。
大雨と大風の中(台風9号関東上陸)、新宿西口の三井住友店舗にて抵当権抹消の書類を受け取り(現地にりそながなかったため、送金未確認でした)。
合わせて先に返送しておいた受領書にあった全ての書類(金銭消費貸借契約証書、抵当権設定契約証書、登記識別情報通知、抵当権抹消登記原因証明情報及び委任状、資格証明書(写))を受け取り、三井住友との関係は全て清算。
台風の中地元に戻り、りそな担当者へ上記書類の全てを提出、これでりそなとの契約に関する全ての手続きが完了。
8月25日。
りそなから返済予定表並びに振込依頼書の写しが送られてきました。これで借り換えは完全に手続き的な終了となり、後は実際に返済の日々が始まるのです。
最後に、実際に600万円を借り替えるにあたって発生した様々な費用をまとめておきます。
借り入れ金額 | 6,000,000円 |
住友返済負担 | 179,075円 |
内訳 | |
元金不足分 | (51,579円) |
解約金 | (121,031円) |
期限前 | (6,465円) |
振り込み手数料 | 864円 |
りそな手数料 | 129,600円 |
りそな保証料 | 32,400円 |
振り込み手数料 | 0円 |
司法書士手数料 | 90,881円 |
振り込み手数料 | 540円 |
収入印紙 | 10,000円 |
住民票(2部) | 400円 |
印鑑証明(3部) | 600円 |
全部事項証明書 | 600円 |
交通費 | 308円 |
預り証返送料 | 280円 |
トータル | 445,240円 |
もちろん借り入れ金額を超えた分のローン残高など、必ずしも借り換えに伴って発生した金額とはいえないものも含まれますが、600万円を借りかえるにあたって、だいたい45万円程度の諸費用がかかることになるわけですね。
しかし借り換えることで(単純計算で)110万円程度負担が圧縮されるとして、それでも60万円以上負担が減るわけですから、やっぱり借り換えて正解だったのかな、と思います。
実際のところ、返済予定表がりそなから送られてきましたが、(当初の10年分だけとはいえ)毎月の返済額は43,000円ですから、月額10,000円近く負担が減るのは実際のところ大きいと思うわけです。
なんども銀行に行ったりきたりしてめんどくさいといえばめんどくさいのですが(特に平日に休みが取れない勤務だとやりくりが大変かも?)、それでも借り換えのメリットは十分にあったと考えています。
今月からりそなの引き落としが始まります。頑張って返していくゾ!
/* 追記 */
9月6日。
権利証を預けていた司法書士から封書(レターパック)で権利証が返送されてきました。
これを受け取ったら、こちらで保管している「預り証」を返送するのですが、残念ながら返信用の封筒は同封されておらず。ま、個人事務所ならしようがないのかな?
9月8日。
預り証を手持ちの封筒に入れて、特定記録郵便にて返送(定形外)。
これで完全にすべての手続きが完了です。
なお、上記金額表に今回の返送料280円を加算しました。