そろそろ飽きてきましたか?(笑)
そんな八丈島旅行記も、これが最後の投稿です!
灯台の見学を終えた所で、次に向かったのが、旧日本軍の秘密特攻兵器・・・というよりも、もうほとんど自爆テロ兵器と言った方がいいのかもしれませんが、「人間魚雷 回天」が配置された基地(堀)の跡といわれる場所。
Wikipediaの説明によれば、「第二回天隊8基は1945年5月に伊豆諸島の八丈島の2ヶ所の収容壕に配備され、敵艦隊の接近を待ったが、出撃する機会なく終戦を迎えた。その後アメリカ軍命令で壕ごと爆破処理されたが、現在は壕は発掘され、説明看板が立てられている」そうです。
そしてその基地(堀)の跡が、八丈島灯台の側にある・・・らしいのですが・・・。
普通に歩いていける突端からパノラマで見てみましたが、それらしい跡地や説明書きは見当たらず・・・。
ちなみにその突端はこんな感じ。
岬はどこでもそうですが、周りに遮るものが何もないので、海を渡ってくる強風がそのまま吹きつけてきます。
ジッと立っていることすら難しいくらい強い風が吹きつけており、とてもギリギリの所までは行けません!
海岸線を目で追ってみましたが、やっぱりそれらしいものは見当たらず。
そして後ろを振り返れば、風に削られたのであろう絶壁が・・・(^_^;;
崩れてこないだろうな・・・(~_~;;
それでも諦めきれず、もう少し海岸寄りに降りてみることにしました。
するとそこはもう溶岩がむき出しになった、ノコギリのような岩場。まるで死の世界です。
ポツポツと小さな穴が開いていて、その先端は靴を履いていても足の裏が鋭い刃物で刺激されているかのような感触を押し付けてきます。
転んだら大変です。
それでも吹きすさぶ暴風に耐え、うまくバランスをとりながら、iphone5s片手に行けるところまで進みます。
そこから見えたのは・・・やっぱりこの世の果てのような景色でした。
でも、こんな景色だからこそ、先の基地(堀)があったと思わせる十分な雰囲気を作り上げています。
はるか向こうの水平線をしばらく眺めていましたが、空模様もずいぶんと暗くなってしまい、ここで雨に降られたら目も当てられません。
というわけで、結果的に基地(堀)の跡は見ることができませんでした。
でも、この後で訪れた温泉の受付のおばさんに少し話を伺ったところ、その温泉に来る途中の山の斜面や崖に開いていた穴は防空壕だそうで、なるほど確かにあちこちに大きな横穴が空いていました。動物の住処じゃなかったんだ、あれ・・・。
もっとも、八丈島自体は空襲を受けたことはなく、すぐ側にある回天の基地も、結局使用されることなく終戦を迎えたそうです(それはWikipediaにも書いてあった)。
今年は戦後70年という節目の年。そんな年に、思いもよらない形で戦争の爪痕に触れることになったのも、きっと何か意味があったに違いありません。
さて、この後訪れた温泉ですが、それがこちら。
「末吉温泉 みはらしの湯」さん。
泉質は先ほど訪れた「ふれあいの湯」と同じ、少し緑がかったしょっぱい温泉なのですが、こちらは海沿い、というか、絶壁の上に施設があるので、その名前の通り水平線を望みながら浸かることのできる見晴らしのよい外湯がありました(^-^)
野山の露天風呂もいいですが、やっぱり海が一望できる露天風呂は、解放感が違いますよね!
浴槽の縁にスッポンポンで仁王立ちして、しばらく海を眺めちゃいましたぜ!(笑)
入り口前でポーズを取る同僚二人。ちなみにベンチにいる人は、全く関係の無い人だったりします・・・(^-^;;
この温泉の外湯で海を眺めてボーッとしているときでした。
空からポツリポツリとしずくが落ちてきて・・・雨となって降ってきてしまいました。
その後お風呂を上がって休憩室でバスが来るまで時間調整も兼ねてのんびり水分補給(ビールじゃないよ!)などをしているうちに、外はだんだん激しい雨に。
しかも朝からそれなりに吹いていた風が、ここに来てだんだん強風~暴風の様相を呈して来ています。
困ったことになり始めました。
というのも、飛行機は雨の影響はあまり受けませんが、風の影響は著しく受けるからです。
僕等が帰るのに搭乗する飛行機は最終便(17:20発だったかな)。羽田~八丈島は一日3便のみの運行なのですが、僕等が乗る予定のこの最終便の一つ前の便では、強風の影響で機材の変更があった、という情報が入ってきました。
慌ててスマホで状況を確認すると・・・(電波状況は非常に悪く、つながっていたかと思うと次の瞬間には圏外に!)、なんと僕等が乗ることになる最終便が、八丈島の強風の影響で羽田を出発しないかもしれないとなっているじゃありませんか!
羽田発の飛行機が来てくれないことには、八丈島からの最終便は出発できません。だって、羽田発の折り返し便が八丈発の最終便になるんですから!
実の所、僕は翌日も公休だったのであまりあせる必要は無いのですが、同僚二人はそうはいきません(シフトのローテーションが違うので)。
しかしここでうだうだしても埒が明きません。まずはバスに乗って街中に戻ることにします。
何をするにしても街中にいなければ何もできませんからね!
途中、バスの中から都度状況を確認するも、羽田を出発するかどうかまだ分からない、という内容は更新されませんでした。結構ドキドキものです・・・(^_^;;
バスに揺られること30~40分。ようやく街中に戻ってきました。
戻ってきた場所は行きに乗ったバス停ではなく、八丈町役場のバス停。
というのも、ここから空港までは、コミュニティバスがでているので、それに乗り換えるからです。
ところで街中に戻る少し前あたりで、飛行機の出発状況に変化が。
羽田を出発はするが、八丈島の強風の状況によっては羽田に引き返すこともある、と。
そう、つまり飛行機はひとまず羽田を出発はしたわけです。まだまだ予断を許しませんが、これでまずは一安心です。だって、経済的な面を考えても信用の面を考えても、一度飛び立ったのであれば、基本的には到着させたいはずですもんね。
さて、一安心すると少しゆとりが生まれるもの。
実は路線バスからコミュニティバスへの乗り継ぎもあまり綺麗にはいかず、この町役場で30分程度空き時間ができてしまうのですが(それは時刻表で事前に分かっていた)、この時間を有効活用しないともったいないかもという気持ちが芽生え始めます。
そこで路線バスを降りたら、その足ですぐ側にある「八丈植物公園」に行ってみることにしました。
植物のことなど全く分からないのになぜ植物公園にいくことにしたかというと、(距離的に手頃だったというのももちろんあるのですが)八丈島に来て真っ先に目についたのが「キョン」という動物の紹介だったから。
なんだろう、キョンって。
普通に考えたら、これだよねぇ・・・?(笑)
でもまさかそんなはずはありません。
そしたら、この八丈植物公園にキョンがいるということがわかったので、せめて一目キョンを見ていこう!となったのでした。
植物公園は植物園とは違うようで、24時間いつでもオープンとなっていました。いつでも自由に入って、みたいな案内がありましたが、曇ってはいるものの15:00頃という時間帯でこの暗さ。
24時間オープンしているのかもしれませんが、日が落ちてからここを通る勇気は・・・僕にはありません・・・orz
よく事件が起こらないよなぁ・・・。
この根のはえっぷり、もうとても東京とは思えません。しかし悲しいかな、この木何の木気になる木・・・?
植物公園なので、せめて木々にタグなり標識なりをつけてほしいです・・・(^_^;;
よくアマゾンとかの冒険物でこういう気がありますよね(笑)
下に何か埋まっているんじゃないだろうな・・・?
そしてこの密林(?)を恐れること無く進むと・・・。
見えてきた!!キョンだ、キョン!!
へー、鹿の仲間なのか~。台湾産なんですね~。
その辺にあった葉っぱをあげてみたら、ちゃんと食べました(笑)
結構人になれているようですね。
いやー、かわいいわ、キョン。
満喫しました、キョン。
滞在時間は10分程度でしたが、最後の最後でいい思い出ができました(笑)
キョンを堪能したら再び町役場に戻り、コミュニティバスがくるのを待ちます。
待つこと数分、とうとう空港を経由する循環バスがきました(この待ち時間を考えても、乗り継ぎの無駄な間隔を有効利用したことがわかりますね!)。
このコミュニティバスもバスパで乗車できるので、チケットを見せて空港まで乗せてもらいます。
飛行機の状況を確認した所、まだ八丈島目指して飛んでいる模様。
着陸してくれ~~~・・・。
コミュニティバスに揺られること約10分。
ひとまず空港に到着です。
バス時刻表を使って計画を立てているので、空港ではお土産を買ったりする時間がちゃんと取れています。
でもまずは航空券を発券し、窓側の座席を押さえます(笑)
それからゆっくりとお土産を物色し、必要なお土産を購入します。クサヤは・・・やっぱり購入を見送ってしまいました(笑)
会社にイヤガラセがてら買っていってやろうかと思ったのですが、他部署の人にも思いっきり迷惑になっちゃいますからね・・・(^_^;;
ところで今日は朝から軽い食事をちょこちょこ取る、みたいな食べ方しかしていませんでした。しかもシェルトーンでの朝のトーストはいいとして、それ以外は昨日ブーランジェリーで買っておいた菓子パンだけが今日の食事。
昨日の梁山泊で島のグルメは確かに堪能したのですが、2日目のこの食生活はちょっと寂しすぎます。
ってゆーか、腹持ちのいいものをほとんど口にしていないため(そのくせ温泉は2ヶ所それぞれに結構な時間浸かっていた)、実は何気にお腹が空いていたり。
幸い空港にはレストランが併設されています。
飛行機の搭乗予定時刻までまだ30分近くあったので、レストランで軽く腹ごしらえをしておくことに。
もしかしたら最後の晩餐になるかもしれませんし・・・(~_~;;
←それくらい僕は飛行機が苦手なのです・・・。
空港併設のレストランですから、当然飛行場がよく見えます。
その中でも特等席と思われる場所に席を取ることができました。どれくらい特等席かというと・・・。
というのをずっと見てられる席だったのでした(笑)
折り返し便になる飛行機は無事にやってきました。着陸できたということは、つまりは離陸もできるというわけで。
そうしたら空港内でも搭乗手続きの案内がアナウンスされ始めました。よかったよかった!
ちなみにレストランでいただいたのは・・・。
トビウオコロッケバーガー!
コロッケなのにフライドポテトつき!(笑)
ところでメニュー表では「トビウオバーガー(フィッシュバーガーだったかな?)」とあったのですが、食券表記はコロッケバーガー・・・。最初、食券を買えませんでした。だってどれが食べようと思っていたトビウオバーガーなのか分からなかったですから・・・orz
いまいち理解しきれないまま注文してみた結果、トビウオを使用したコロッケであることが判明したのでした(笑)
実はフィレオフィッシュみたいのを想像していたので、ちょっと肩透かし・・・?
でも普通においしかったです(^ ^)
お腹も無事に膨れました~~。
トビウオバーガーを食べ終わった所で、搭乗案内も終盤に差し掛かり・・・無事に搭乗!
ここまで来たら、もう飛ばないということはありますまい!
搭乗人数が少ないこともあって、乗り込んだらほどなくしてプッシュバックが始まりました。
これで飛行機は間違いなく飛び立ちます(まだ途中で折り返しちゃうという可能性は残っていますが)。
さて、一安心できたところで・・・。
搭乗直前にお土産屋さんで急いで買ってきたので、少し溶け始めていましたがまだまだカチカチ!
冷たくておいしい!
離陸時は座席のリクライニングを戻し、テーブルもしまうように案内されますが、ものを食べていてはいけません、とは言われませんので・・・(^ ^;;
飛んだ!!
さらば八丈島。1泊2日の短期滞在だったけれど、とても密度の濃い旅行になりました。思い出を、ありがとう!
地上は雨が降っていましたが、雲を抜ければ(当たり前ですが)青空が。
でも、進行方向には分厚い雲が。
揺れそうだな~~。ちょっと怖いな~~~。
下を見ると怖いのでできるだけ見たくないのですが、普通は目にすることのできない鳥瞰図的なこの景色!
やっぱり見たいし、写真に収めたいですもんね!だって、こんなに綺麗な景色なんですもの。
なーんて思っていたら、またまた飛行機は雲の中へ・・・。
ぼんやりと見える太陽がちょっと不気味な雰囲気を醸し出していて。
・・・使徒に侵蝕されたりしないだろうな・・・なんてアホなことをつい考えちゃったり・・・(^ ^;;
雲の中は気流が乱れるのか、ちょっと飛行機も揺れました。こ・・・怖い・・・。
と、ほどなく雲の中を抜けました。はるか空の向こうまで綺麗に見渡せて、それはそれは素晴らしい眺めでした。
その素晴らしさに見とれていたら、この後さらに素晴らしいものを目にすることに。
なんだ、今日は大安なのか!?
その素晴らしいものとは、これ!
そう、富士山!!
雲海が立ちこめる中、富士山だけが雲の上に頭を出しています。あの歌そのまんまです!感動!!
夕日に照らされてそのシルエットが綺麗に映し出されています。やっぱり美しい山ですよね、富士山。
富士山が見えてきたということは、本土が近づいているということの証でもあるわけで、眼下には地上が現れて来ました。
それにつれて高度も下がるからでしょうか、太陽が沈み始めます・・・。
楽しかった今日が、いよいよ終わりを迎えるのか~・・・。ちょっとしんみり。
さぁ、いよいよ飛行機は着陸体制に入ります。ごちゃごちゃとした、見慣れた街並みが見えてきます。
逆噴射と合わせて、スピードブレークス!この減速感もたまらない!
羽根の向こうに国際線ターミナルが見えますね~。
ランウェイからタクシーウェイに入り、飛行機はゆっくりと到着スポットに向かって走ります。
そしてとうとう到着しました、到着スポット。行きは408番のオープンスポットでしたが、帰りは84番の、これまたオープンスポットでした。
タラップ車がついて、ドアオープンされたらお迎えのリムジンバスに乗り込み、ターミナルに向かいます。
到着ロビーに降りたったら、今回の旅のプロセスはほとんど終了です。だって後は電車に乗っておうちに帰るだけですから・・・。
その帰りの道中も特にトラブルもなく、いつも通りの帰宅と相成りました。
それにしても、1泊2日にも関わらず、いろいろと内容盛りだくさん(風呂には入っただけじゃないか、というのは言ってはいけません! 笑)で、本当に充実した旅行でした。
特に最後の、帰れるか帰れないかというドキドキといったらもう・・・(^_^;;
というわけで、八丈島のレポートを終了します。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました☆