「そう、アイフォーンなら、ね」
そんな宣伝文句に魅せられたあの日。
だって、
あんなことや
こんなことが立て続けに起こり、何か少しでも状況を好転させたかったから。
そして、
android端末(IS05)からiPhoneに切り替えることにしたあの日からかれこれもう4年が経過します。「アイフォーンなら」僕の世界が変えられたのかというと、正直微妙なところですが(笑)、色々と知らなかった世界を知ることができましたし(例えば
Macユーザになったり)、そんな意味ではこの端末すなわちiPhone5Sにはかなりの思い入れがあったりします。
ですが時の流れというのは無情なもので、すでに4年が経過した我がiPhone5Sはバッテリーに著しい問題を抱えるようになってしまいました。朝フル充電しておいても、少しWebをブラウジングしたり音楽を聴いたりすると、お昼前にはもうバッテリー残量は40%台になっていたり、寒いところで使用するといきなりバッテリーアウトで電源が落ちてしまい、その後は充電不足の表示が出て起動しなくなってしまったり(これは暖かいところに戻ればしばらくして復活する)、日常的に使用するのに少しずつ差し障りが出てくるようになってしまったのです。
時おりしもiPhone Xが発売される頃合いだったりもして、一瞬乗り換えを検討したのですが・・・。
やっぱり思い入れのある端末。まだしばらくはiPhone5Sで頑張りたい!
そもそもダメなのはバッテリーだけなので、これをどうにかすればいいだけです。方法はあるわけで、選択肢としてはappleに修理に出すか、自分で交換するか。
前者だと一週間近く時間がかかる(らしい)上に、お値段も10,000円近くかかってしまいます。後者なら時間は自分の手際次第ですが大体1時間くらいで行えるみたいですし、お値段も2,000円にもならないくらいの金額です。
で、色々考えた結果(一番の理由は「やってみたい」という好奇心だったわけですが)、愛着のある端末ですから、バッテリー交換も自分でやってみよう!と決心し、早速チャレンジしてみました。
結論から言うと、少なくとも交換後丸1日使ってみた限りでは全く問題なく、初めてiPhone5Sがうちに来た時と同様、僕の使い方なら2日は持つんじゃないかというくらいバッテリーが持続しています。
すでにいろいろなところでiPhoneシリーズのバッテリー交換DIYは記事が載っていますが、せっかくなので僕も投稿することにします(笑)
まずはiPhone5Sからお気に入りのハードケースと、液晶保護フィルムを外します。フィルム剥がすの、初めてですね〜。
そうしたらいよいよ本格的に作業開始となります。
まずは
バッテリー交換キットを準備します。幾つかのメーカーから発売されていますが、僕が購入したのは
DIGIFORCEというメーカーのセットです。
セット内容は2枚目の写真の通り。
この
DIGIFORCEのキットを使ったHOWTOがネット上でたくさんヒットするから結果的に僕もこちらの製品を購入したわけなのですが、セット内容が少しずつ変わっているらしく、説明されている道具がなかったり、説明にない道具が入っていたりしました。取扱説明書とかの類は一切ないので、道具の形状から自分で用途を考えて使うしかないみたいです(結局使わなかった道具もありました)。
それはそうと、バッテリー本体に燦然と輝く「中国製」の文字。一抹の不安が・・・(^ ^;;
iPhone5Sの電源を落としたら、純正のピンを使ってSIMを取り出しておきます。当たり前ですが、あとで使うので無くさないように!(笑)
交換キットから、まずはトルクスネジ用のドライバーソケットをハンドルに装着し、底面にある二つのトルクスネジ(赤丸)を外します。
外したトルクスネジはとても小さいので、これも無くさないように注意します。
トルクスネジを外したら、キットに含まれている吸盤をホームボタン付近に密着させます。当たり前ですが、吸盤がホームボタンにかかってしまうと密着しません。
密着出来たら、吸盤についている金具を引っ張ってiPhone5Sのディスプレイ側を少し浮かせます。
これ、何気に結構力がいるのですが、このときあまり力を入れすぎるとディスプレイ側が一気に外れてこのあと外すホームボタンのフィルムケーブルやそのコネクタ部分を破損する恐れがあるので、ゆっくりゆっくり、少しずつ力を入れていき、わずかに隙間が生まれたところにキットに含まれているヘラを差し込んで隙間を固定させます。
ヘラが入ったことを確認したら、吸盤を緩やかに引っ張りつつこのヘラを左右に動かして行って隙間を少しずつ広げます。左右それぞれの隙間を広げると・・・。
ぱかっとディスプレイ側が外れます。しかしまだこのフィルムケーブルが両サイドをつないでいるので、負荷をかけすぎないように注意が必要です。切断してしまったらアウトですから!
フィルムケーブルをつないでいるコネクタ部分を外します。ここはネジ止めなどされていないので、ヘラや(付属の)ピンセットなどを使ってミジミジいじって外します。かなり柔らかい素材なので、無理な力を加えると曲がったり歪んだりします(僕は少し歪めてしまいました)。
これでiPhone5Sはクラムシェルのように開くことができるようになりますが、反対側にはディスプレイをつなぐフィルムケーブルがあるため、180度は開きません。せいぜい80度くらいです。
でも、一つクリア!(笑)
iPhone5S上部にあるディスプレイのフィルムケーブルを外します(実は外さなくてもバッテリー交換は可能なのですが、ディスプレイ部を取り外しておいたほうがバッテリー交換作業がしやすいです)。
コネクタの保護パネルは4カ所でネジ止めされているので、先ほどのトルクスネジのビットを通常のプラスドライバのビットに付け替えてネジを回して外します。向かって左上のネジはものすごく外しにくいので、慎重に作業します(ディスプレイ側が90度を超えて開かないため、ドライバを入れにくい)。
すべてのネジを外せばパネルは簡単に取り外せます。
パネルを固定していたネジは、先ほどのトルクスネジよりもさらに極小です。迂闊に転がしてしまったらもう2度と見つけることはできないくらいの小ささです。絶対に無くさないように注意しましょう。
パネルをどかすとコネクタ部分が現れます。赤丸で囲んだ3カ所にフィルムケーブルのコネクタがあるので、ヘラを使ってこれも外します。コネクタ自体はハマっているだけなので、ヘラを差し込んでクッとあげればすぐに外れます。
この部分は外すよりも戻す過程ではめる方が大変でした・・・(^ ^;;
これで本体側とディスプレイ側を完全に分離することができます。iPhone5Sの二枚おろしですね(笑)
続いてバッテリーコネクタの保護パネルを取り外します。2カ所でネジ止めされているので、これも無くさないように慎重に外します。
保護パネルをどかすとバッテリーのフィルムケーブルコネクタが見えるので、これもヘラでクイッと外します。
これで外すべきネジ類はすべて外しましたが、戻すときにわからなくならないようにきちんと分けておきます。

僕はこんな風に簡単なイラストを添えて、コピー用紙の裏面に箇所ごとにネジやパネルをセロファンテープで貼り付けました。これならなくなりませんからね!(笑)
それではいよいよバッテリーの交換をします。
バッテリー下部(端子側ではない方)の、テープが丸めてあるような箇所をヘラでこするとバッテリーを固定している粘着両面テープの端が引っ張り出せます。そこそこ引っ張り出せたら、真ん中あたりで切断します。ハサミで普通に切ればOKです。
半分に切るとそれぞれを左右に引っ張りだすことができるようになるので、ピンセットなどを使って慎重に、ゆっくりゆっくりこの端っこを引っ張って、両面テープをバッテリーと本体から引っ張り出していきます。
が!
先人たちの多くがそうであっただろうように、僕もご多聞に洩れずあっさりと撃沈。簡単に端っこ部分が切れて外れてしまいました。
こうなるともうどうしようもありません。力技でバッテリーを本体から引っぺがすしか方法がなくなります。
周りにある端子などを傷つけないよう慎重にバッテリーを引っぺがしにかかります。どのみちこのバッテリーはもう使いませんから、圧し折るくらいの気持ちでこじってていきます(リチウムイオンバッテリーは本当に折り曲げたり穴を開けたりすると大変なことになるケースもあるそうですが・・・)。
ある程度空いたところで本体側に残った両面テープが見えたので、これをこすって引っ張りだします。
皮肉なことにここまでバッテリー本体をへし曲げたら、両面テープは簡単にするすると引っぺがすことができたのでした・・・orz
そうしてようやくバッテリーを取り外すことができました。
本体側に残った両面テープの残りカスは綺麗に取り除いておきます。こういうの、結構気になるので・・・。

おまけ。
新旧バッテリー比較(笑)
当たり前ですが電圧、電流、容量はすべて同じです。
バッテリーの向きを間違えないように確認したら、バッテリーに固定用の両面テープを貼り付けます。
なのですが、この両面テープはものすごく薄っぺらく、そもそも台紙から剥がす時点で互いにひっついてしまい、山ができてしまう始末。
あまりに薄すぎて互いにくっついてしまった部分はもう剥がすことができません(はがそうとするとテープがビヨーンと伸びてしまう)。諦めが悪いので何度かチャレンジしたのですが、惨敗。結果的にこの付属の両面テープは使い物にならないくらいにくしゃくしゃに・・・。
というわけで、手持ちの両面テープで代用することにしました。
このバッテリーが純正品と同等程度の期間使えるとすれば、次の時はもうバッテリー交換は根本的な対処にならないでしょうからね〜(iOS 11以降はiPhone5Sはアップデート対象から外れるそうですし)。
ここからは組立手順に入ります。まずはバッテリー端子をつなぎ、保護パネルで固定します。
バッテリーの向きを間違えるとこの時点でアウトですから気を付けましょう(笑)
続いてディスプレイケーブルとホームボタンケーブルのそれぞれも取り付け、保護パネルで固定します。
これで完成なのであとはディスプレイ側を本体側に閉じて固定するだけなのですが、念のためここで一度通電確認をしておきます。
バッテリーの動作確認というよりは、接続した各ケーブルがきちんと繋がっているかどうかを確認するためです。もし正しく接続されていないのに閉じてしまったら、また開けるところから始めなければならないからです。

そして案の定。
起動したiPhone5Sの画面はよくわからない縦縞が。普通に考えればディスプレイケーブルがきちんと接続されていないということでしょうから、電源を落としてディスプレイケーブルのコネクタ部分をもう一度確認し、適切にはめ直します。
接続しなおしたところ、問題なく画面が映るようになりました。そうしたら再び電源を落として、ディスプレイ側と本体側をしっかりと閉じ、トルクスネジで固定してバッテリー交換作業は全工程を終了となります。
SIMスロットを差し込んで、これで完全に元通りです。
ところで液晶保護フィルムを始めて剥がしましたが、フィルムを貼っていても画面というのは随分と汚れるものなのですね〜。
せっかくフィルムを外したので、これを機にディスプレイ部分をきっちり磨いておきましょう!(笑)
(新しいフィルムは後日改めて購入します)
そして本格再起動です。
無事にホーム画面が立ち上がることを確認し、タッチIDが機能することも確認。各種アプリの起動確認はまぁ別にいいとして、バッテリー残量表示を見ると66%となっています。
このところ60%台というのは見ていないので(大抵100%→80%台→40%台→10%台→電源断)、どうやらバッテリーはきちんと機能している模様。
これから二週間程度は、バッテリーの残量表示の確認や実際の持ち具合などを確認しながら使っていくことになりそうです。
でも、バッテリーを交換したことでこのiPhone5Sもあと1〜2年くらいはなんとか使い続けることができるのではないか・・・と密かに期待してたりします(笑)
撮影しながらだったので、最終的に交換作業には1時間30分ほどかかったと思いますが、単純に交換作業だけに注力すればなるほど40〜50分もあれば終えられるのではないかと思います。
ただ、多くの先人たちが語っているように、誰にでもお勧めできる作業かといえば決してそうではありません。
電子機器(パソコン自作やノートパソコンのパーツ交換など)をしたことがあればさほど敷居が高いとは思いませんが、そうした経験がないならば、時間とお金がかかりますが正規のルートに修理に出す方がいいでしょう。
あるいは、端末に思い入れがないのであれば、新しいiPhoneに買い換えるのもアリだと思います。
でも、自分でバッテリーを交換したというただそれだけのことではありますが、これだけで今まで使っていたiPhone5Sがますます「自分の」iPhone5Sになったような気がして、今まで以上にこの端末に触れるのが嬉しくなります(^ ^)
まだまだこれからもよろしくね>iPhone5S!...
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