第5回 復興支援の旅2 岐阜県→富山県

翌日。
深い眠りから覚め、外を見ると・・・。

一瞬「お、雨上がってる?」と期待しましたが、日の光が薄雲を通して漏れ出ているものの、雨とも霧ともつかぬ水気が空から落ちてきています。
回復傾向なのかな・・・という微かな希望を胸に、復興支援の旅の二日目がスタートです。

朝起きてまずすることと言ったら、風呂です(笑)
さすがにあの長い石段を降りるのは躊躇われたので、内風呂にゆっくりと浸かり、今日一日の英気を養います。
そしてお風呂を出たら、朝食です!

若い頃は大皿に山盛り!みたいなお料理が嬉しかったのに、この歳になると美味しいものがちょっとずつ盛られているのが嬉しい・・・(^ ^;;
そしてご飯のお供も、お肉やお魚ももちろん嬉しいのですが、漬物とかで十分になってきてしまっています。
この味噌焼き、ご飯がすすんだな〜(笑)

さて、食事が済んだらまた温泉・・・とはさすがにならず、館内を少し散策してお腹を落ち着けたら、出発の段取りをしなくてはなりません。

館内をぶらつきながら、そこかしこに掲示されているポスターやポップチラシを見て歩きます。
馬肉とジビエか〜・・・と思うより先に、「その名称はどうなの?(笑)」という感覚と「あぁ、だからふりがながふってあるのか!(笑)」という感覚がやってきて・・・注文してみればよかったか!(笑)

ところで今回の目的は御嶽山の噴火被害からの復興を支援すること。ですが、御嶽山自体は岐阜県と長野県にまたがっているわけで、その支援のために宿泊する御嶽山の麓は別に濁河温泉、つまり岐阜県側でなくてもよかったのです。それなのになぜこの地を選んだか。
実はその目的が2枚目の写真にあって、何を隠そう、星空観察だったんです。濁河温泉の旅館 御岳には天文台が設置されていて、宿泊者は星空観察に参加できるんです。

そう、今回のツーリングでD80にわざわざ三脚まで持参したのは、美しい星空をバックにRVFを撮影したり、星空のコンポジット撮影を試してみたかったから(後者はだいぶ経ってからようやく挑戦することができました)。
天文台が設置されるような場所は往々にしてそうだと思いますが、ここ濁河温泉も晴天率が高いんだそうです。だからものすごく期待していたんですけどね・・・満天の星空・・・(^ ^;;

・・・orz

心なしか朝方より明るくなってきた気はしますが、それでもまだこんな具合。
昨日はもっと雲が厚かったわけで、要するに星空の観測なんて全く出来なかったのです。
高い晴天率のはずのその地で、まさかの台風直撃。ある意味、持ってる男です、私・・・orz

・・・こればっかりは仕方がないんですけどね・・・。

一通り館内をぶらつき、お土産コーナーで「御嶽山が見えないことの方が珍しいんですけどね」なんて言われながら(笑)お土産を物色したり。そうしたら部屋に戻って最後にもう一度まったりし、窓から外の様子を確認してぼちぼち出発の準備を整えます。

パッキングを済ませ、荷物をまとめて階下へ行き、フロントで宿泊の清算をしたところ、こちらのクーポン券をいただきました。岐阜県内でしか使えないらしいのですが、県内のお店ならどこでも使えるそうです(スタンドでの給油でも使えるそうです)。
もちろんフロントの方からは「よろしければお土産の購入にどうぞ」と勧められましたが、もちろんそうするつもりです(笑)

頂いたクーポンを持って、お土産コーナーでお土産を物色、実家用と会社用に厳選したお土産を見つけ出して購入します。
・・・パッキングしなおさなくちゃ(笑)

さて、無事にパッキングも直し終えたので、いよいよ出発です。

旅館 御岳さん、お世話になりました。
また次に来ることがあるならば、その時こそ満天の星空を眺めたいと思います!

さぁ、ここ御嶽山の麓から、目指すはまず飛騨高山でのランチです。
そして飛騨高山へは国道41号線を北上するルートが最短となります。
なので旅館 御岳を出たら県道435号線→同411号線と乗り継ぎながら、最終的に国道41号線に進みます。
お天気がよければ気持ちの良い峠道なのでしょうけれども、霧深く覆われているためあまり景色を楽しみながら走るということはできません。残念。

鬱蒼とした森の中を貫く県道411号線はやがて同437号線にぶつかり、その道をさらに進むと、少し先の左側に道の駅が見えてきました。国道にでる手前ですし、まだ休憩するには早いかな?という気もしましたが、この寒さですし、とりあえず体をほぐすのとお手洗いを借りたいとのとで、最初に出会ったこの道の駅に立ち寄ることにしました。

立ち寄ったその道の駅は「道の駅 南飛騨小坂 はなもも」。
ちょっと小さめの道の駅ですが、すぐ脇を小坂川という小さな川が流れていて、お天気が良ければ川遊びなどもできそうです。
もっとも昨日からの天候の影響でしょう、この日は水量もかなり豊富で小さいながらに迫力のある流れが眼前に広がります。しぶきがまるで湯気のように立ち上る、幻想的な雰囲気。これはこれで美しい景色でしたが、川遊びをするような雰囲気ではないですね・・・(^ ^;;

そんな景色をしばし眺めていたらちょっと小腹が(笑)
おかしいな、さっきあんなに朝ごはん食べたのに・・・でもせっかくなので焼きたてのお団子を購入。
「みだらし団子」というお団子でした。感覚としては「みたらし団子」なのかな?という気もしますが、みたらし団子ほど甘くなく、お醤油のしょっぱさのほうが強いお団子でした。甘味ではなかったですが、団子はもちもちしていておいしかったです。
それに、ちょっとだけですが体もあったまったかも♪

小休止で体のコリをほぐしたら、道の駅 飛騨小坂 はなももを出発し、再び国道41号線を目指します。
と言っても、この道の駅を出発後ほどなくして国道41号線にぶつかるんですけどね(笑)
ぶつかったら国道41号線を右折して、いよいよ高山市方面へ北上します。でもその前に。

今回のツーリングに先立ってこのあたりの地図を散々眺め回したわけですが、実はいつもとある場所で目が止まってました。その場所とは、高山駅の一つ手前、飛騨一ノ宮駅にある、飛騨一ノ宮水無神社という神社。
何がそんなに気になったのかはわかりません。ちょうど道が大きく右にカーブするそのRの中心付近にあるため目がそこに行ったのかもしれません。本当に理由はわからないのですが、とにかく地図を開くといつの間にかこの神社を見つめていたわけです。
なので、それならせっかくだしそこでお参りしていこう、と決めていたのでした。

飛騨一ノ宮水無神社の参道に当たるであろう道と国道41号線とのまさにその交差点にちょうどENEOSがあり、給油するのにちょうどいいポイントでもあったんですよね(笑)

そして辿り着いたその付近。
飛騨一ノ宮水無神社に立ち寄る前にポイントにしていたスタンドで給油、そのついでにスタンドのお兄さんに飛騨一ノ宮水無神社の場所(行き方)を確認します。案の定、その交差点を右折すればすぐに見えるということでした。

さぁそれではこのところちょこちょこ行っていたお参り散歩の番外編(?)、スタートです(笑)

神社の鳥居脇にRVFを止めさせてもらい(おそらくそこが駐車スペースと思われる)、お参り開始です!

天候の問題もあるからかもしれませんが、境内には人っ子一人いません。東京近郊でよく訪れている参拝客の絶えない大きな神社もいいですが、こうしてひっそりと湿気の中に佇む神社の方が神聖な雰囲気が漂っていていい感じです。

玉砂利が敷き詰められた境内を進むと、社務所と拝殿が見えてきます。

ここから先は入れないので(ご祈祷などなら入れるのかな?)、ここでお賽銭を投げてお参りすることになります。
いつもお賽銭は10円と決めているのですが、この時はお財布の中に10円玉が無く、奮発して100円を投げ入れます!
その分いつも以上に熱心にお願い事をしてみたり・・・。

「水」に関係する名前の神社だからなのか、なんとなく狛犬も魚類や爬虫類っぽいお姿な感じ?

お参り散歩と称して東京都心近辺の神社仏閣をそれなりに訪れてきましたが、ここ飛騨一ノ宮水無神社はなんというか、その荘厳さが桁外れです。
あたり一面を大木に囲まれているからなのかもしれませんが、とにかく神聖というか、霊的というか、そうした雰囲気に満ち満ちています。
曇天で湿気が多かったことも、かえってそうした雰囲気作りに貢献していたのかもしれませんが、いるだけで居ずまいを正さなければならない気にさせる、そんな神社でした。

参拝しただけですが、それだけでなんか少し心根の綺麗な人間になれたような気がします。安上がりですね(笑)
と思ったのもつかの間、ちっとも心根が綺麗になっていないのかもしれなかったことを思い出してしまいました。
神社の名前が「水無」なんだから、強くお願いすればこの雨も避けることができるに違いない(雨=水が無くなるんじゃないかと・・・)、と考えて、「どうか天候が回復しないまでも雨天にだけはなりませんように」って、これまた本当に自分のことしか考えていないお願いをしてきたんだった・・・orz

ちっとも心根が綺麗になっていない男のこの願い、果たして通じますかどうか!?

ところでこれは東京に戻ってから本当に偶然知ったことなのですが、この飛騨一ノ宮水無神社は、「遠回りする雛」の舞台になったところだったんですね。作品を見返してみたところ、なるほど確かに見覚えのある風景があちらこちらに(笑)
ちなみに作品中に登場した「狂い咲きの桜」とはおそらく飛騨一ノ宮水無神社のすぐ側にある臥龍桜のことだと思われます(翌年、フリードハイブリッドで再訪した際に訪れてみました)。

こうしてずっと気になっていた神社でのお参りが済んで心が落ち着けば、俄然お腹が空くものです(笑)
今いる飛騨一ノ宮からランチの目的地である高山市まではもう目と鼻の先。再び国道41号線に戻って北上を再開します。そしてほどなくして高山市入り。

ところで旅の目的は当然に復興支援ですがその中の小テーマとしては(旅館 御岳でも昨日夕食でいただきましたが)飛騨牛づくし!だったりします(笑)

そしてここ高山市には飛騨牛を専門に扱っているお肉屋さんがあり、直営のレストランでランチメニューをいただくことができるお店も数多くあるらしく。
そんなわけで、当初の計画ではここ高山市内を流れる飛騨川のほとりにある「天狗総本店」というお店で食事をする予定でした。こちらのお店は老舗のようで、歴史を感じさせるお店の雰囲気がとても良さそうように思えたからです(そして場所もわかりやすかった)。
しかし現地について愕然!なんと訪れたその日は定休日だったのです・・・orz

だからと言って飛騨牛を諦めるわけにはいきません。
そこで高山市内を少しRVFで走り周ってみたものの、やはりバイクに乗りながらでは飛騨牛専門のレストランを見分けるのは難しく。
しばらく走り回りましたが、これは無理だと理解して直ちに作戦を変更。
JR高山駅前に向かうことにしました。というのも、駅に行けば大抵は観光案内所があるはずだから。そこでどこかいいお店がないか紹介してもらおう、という計画です。

そして紹介してもらったお店がこちら。「丸明」さんです。
こちらももちろん飛騨牛専門店で、精肉店に併設される形で直営レストランも営業しています。先に精肉店の方をちらっと覗いてみたところ、売られていたのは全てがA5ランクの飛騨牛のみでした!(その中でもシルバーとかゴールドとかランクがあるのはどうしてだ・・・?)

お肉屋さんをちょこっとだけぶらついて実家に贈る飛騨牛の下見を終えたら、お隣のレストランに入店します。
いよいよ今日のメインイベント(?)、A5ランク飛騨牛の焼肉に取り掛かります!く〜、楽しみ〜〜♪
受付からすぐに席に案内してもらえたので、まずはメニューに首っぴき。ありがたいことにこちらのお店にはお得なランチメニューがありました!(笑)
一般的にランチメニューはお得になっているはずですから、ここは迷わずランチメニューをオーダーです。
そういえば、昔はランチメニューのお肉の量では全然足りなかったのに、今ではすっかりそれで十分すぎるくらいになってしまいました。美味しいものを少しずつ・・・なんですよね!(笑)

周りのお客さんが肉を焼いている音や匂いに包まれながら、よだれを垂らして待つことしばらく・・・そして。

来たー!!

肉が焼けるのが待ちきれない・・・っ!
あ〜、いただきまぁ〜〜す!!う・・・うまいっ!美味い!!旨い!!!

いつもいつも思うのですが、もっと味わって食べればよかった・・・(^ ^;;
それにしても人間、食べると回復力が違いますね!あれだけ冷え切っていた体が今や高熱を発しています!

締めのデザートもいただいて、ちょー大満足です(ランチについてくるデザートです)。むふーっ!

食事が済んで精算を終えたら、RVFはそのままお店の前に止めたままにさせてもらい、お隣の精肉店で実家用に飛騨牛のすき焼き用のお肉を購入です。もう目星は付けてありますから、ね(笑)
でも、さすがにこれを持って歩くわけにはいかないので、今回は発送手続きをとって実家に配送です。本当は持参して手渡ししたいのですが、この足で帰京するわけではないので仕方ないですね。
あ、もちろん元払いで送ってますョ!(笑)

さて、お腹もたっぷり満たされましたし、実家へのお土産も無事手配できたし、気になっていた神社にも立ち寄ることができたし、これで二日目の今日の目標はほぼほぼ達成です。
あとは今いる高山市から今日の宿泊地である富山県の宇奈月温泉まで移動するだけ。そして先ほどまで走ってきた国道41号線をまっすぐ北上すれば(他の国道に乗り入れたりしながら)富山市に入ることができるので、宇奈月温泉にも真っ直ぐに向かうことができます。
ですが、それじゃ面白味がありません。

せっかく高山市まで来ているのですから、もう少しどこか見て回りたいところです。そこで少し遠回りをして、まだ訪れたことのない白川郷を見物していくことにしました。「見学」するほどの時間は取れないかもですが、遠目に合掌造りを見るだけでも楽しそうですし、白川郷は世界遺産になったからでしょう、近場に高速道路のICがあるので、時間によってはそこから高速道路を使って一気に宇奈月温泉まで抜けてしまうという方法も考えられるため、寄り道先としては悪くなさそうです。

では地図を確認して、いざ白川郷へ出発!

白川郷までは下道を使うことにして、そのためには高山市を貫く県道460号線を北上し、同89号線、同471号線を経由して国道41号線に戻らなければなりません。
そして国道41号線に出たあとは同471号線、同360号線と乗り継ぐことで白川郷へたどり着けます。
ですが地図上ではどうやら国道41号線から直接国道360号線にショートカットできる県道があり、なかなか楽しそうな峠道のようでした。
そりゃー、そっちに行くしかないっしょ!(笑)

というわけで国道41号線からその楽しそうな(?)県道75号線に折れ進み、小気味好く進んでいると・・・。

OUCH!
なんてこったい!!
まさかの通行止めです。バイクなら進めるのかも・・・とも考えましたが、工事による「通行止め」ですからきっと人がいて、通れないことが説明されて引き返さざるをえなくなるでしょう。
そんなことで時間を無駄にするのもバカバカしいので、ここはおとなしくこの少し手前にあった県道483号線まで戻り、そこから国道360号線すなわち天生峠へ入ることにしましょう。オトナですからね(笑)

県道483号線に入るのにちょっと迷子になりながらもなんとか進み、辿り着いた国道360号線。
さぁあとはこれをまっすぐ進んで天生峠を越えればそこはもう白川郷だ・・・と思った矢先。

・・・夢だろ・・・?
天生峠もまさかの通行止めです・・・orz

この時点で今回白川郷に立ち寄る計画は潰えました。残念ですが、旅にこうしたアクシデントはつきものですし、それを楽しめないようではソロツアラーとは言えません(高山市に戻って有料道路を使えば行けそうですが)。
今回は縁がなかったということできっぱり諦め、このまま今日の宿泊地である宇奈月温泉に直接向かうことにします。

こうして天生峠を背中に感じつつ(?)富山に向かって走り出したわけですが、事前に地図は確認したものの、僕が思い描いたルートマップと実際に走行しているコースとがなぜか違っていたみたいで・・・。

・・・ここ、どこ?

著しい不安に襲われつつも、とりあえず道は続いているのだからと先に進んでみると・・・。

・・・なぜここで国道41号線にぶつかるのだ?
そして、どうして富山方面が左にあるのだ??
(僕の頭の中では富山市の西側を走っているはずで、富山方面は進行方向の右に来ないとおかしいはずだった)

ま、それでも行き先のわかる大きな通りに無事に出られたのはありがたいことです。行き先もわかるし、何よりこれで自分のいる位置が地図上のどこなのか見当がつきますから(笑)

・・・そろそろ日が傾き始めてますかね。
時刻はぼちぼち16:00に差し掛かろうかという頃ですからね〜。
しかし、ここでふと気がつきました。
今の所、ずっと曇天ではあるものの、まだ雨に降られてないということに。
そして、もしかしてこのまま降られずに宇奈月温泉にたどり着けるかもしれないということに。

さて、自分のいる位置がどこなのかがはっきりわかれば目的地までの距離もどれくらいか見当がつきますから、俄然やる気が出てくるってもんです(笑)
幸いなことに今日のお宿は夕食のつかないプランでの予約でしたから、その意味では時間に追われる必要はあまりなく、多少時間が後ろにずれこんでもかまわなかったのですが、それでもおおよそとは言え時間的・距離的な感覚がわかれば随分と気持ちは楽になるものですから。

そんな具合に心軽く国道41号線を富山方面に走り出したのですが、しばらくすると、右側に道の駅が見えてきました。もう岐阜県から富山県に入っていることですし、ここらで少し地図確認も兼ねて休憩すっぺ!

立ち寄ったのは道の駅 細入。たまたまそういう時間帯や曜日だったからなのかもしれませんが、ひっそりとした感じの道の駅です。でもお店は開いていましたから、ひとまず中に入って、テーブル席に腰掛けて現在位置とこの先のルートをチェックしておきましょう!

ついでに、冷たくて甘いもの食べて、頭と体をクールダウンだ!(笑)
ちゃんと地場のものをいただきますョ!(でも普通コシヒカリアイスとかだと新潟を想像しますよね)

店内は他にお客さんもいなかったので遠慮なく少し長めに休憩を取らせてもらい、ルートをきちんと確認。変なショートカットを試みずにおとなしく国道41号線、同8号線を通ることを決意します(笑)
そして最後に宇奈月温泉に向かうために曲がる交差点名を確認し、よし、そのルートで決まり!
この決心を忘れないうちに(?)、道の駅 細入を出発します。

出発時点で時刻はまだ16:30にならないくらいですから、これなら日のあるうちに宇奈月温泉にたどり着けるはずです。見知らぬ土地で日が暮れると心細いのはもちろんですが、道がわからなくなって迷子一直線にもなりかねませんから、こうした時間的なゆとりは大きな安心感に繋がります。

ところで、道の駅 細入は富山県ですがほぼほぼ県境に位置するからでしょう。「飛騨ふれあい物産センター」というのが併設されているようでした。入っていないのでわかりませんが、名前からすると木工品を扱っていた・・・のかな?

この先の計画がきちんとできたので、心に浮かぶ疑問にもなんとなくゆとりが感じられますね(笑)

では国道41号線を富山市内に向けて驀進します!

国道41号線は富山市内への一本道なので迷うことなくすんなりと同市内に入ることができました。ですが、問題は国道8号線への乗り入れ。というのも、街中に入ることでどうしても道路は複雑になるから。
しかし国道8号線にも適切に入ることができ(想定していたルートとは少し異なりましたが)、不安は解消されました。だってもうあとはこの道を真っ直ぐ進み、最後に宇奈月温泉方面に進むために一つだけ曲がることになるその交差点を間違えなければいいのですから。
・・・そう、そのたった一つの交差点さえ間違えなければ・・・。

ところでこの国道8号線はどうやらバイパスであるらしく、周りの車のペースがめちゃくちゃ早い!ほとんど高速道路並みです。
そのペースに合わせて調子に乗ってRVFを走らせていたのがいけなかったのかもしれません。
走り続け、魚津を超えたのでそろそろ宇奈月温泉だなーと思った矢先、それが目に飛び込んできました。それ、というのは・・・。

「黒部宇奈月温泉駅」の案内板。

あれ、でも交差点名が地図を確認した時のそれと違うような・・・でも宇奈月温泉なんだし・・・あ、新しい道ができたのかも・・・くらいの軽い気持ちで、ついその案内板に従い国道8号線を右折。

その矢先です。
うっすらと雲間が現れ、そこに北アルプス?立山連峰?の姿が。
曲がった道は予定していた交差点ではなかった(のかもしれない)けれども、これは間違いなく祝福されている、そう感じさせる風景が眼の前に広がったのです。
ここで思いました。祝福されている、間違いない。だからこの道で間違っているはずがない、と。
さらには、雄大な山脈を眺めながら走るその路面はドライコンディション。そしてここに来るまで一滴の雨にも降られていないという事実。飛騨一ノ宮水無神社のご利益、ハンパなし!!
これを祝福と呼ばずになんと呼べばいいのか、と!

山の姿を見ることもできて、空もうっすらと明るくなってきて、ルンルンでした。このときまでは。

そう、このときまでは、です。
というのも、やはり曲がるべき交差点はそこではなかったことがこのすぐ後に判明したから。

さて、僕が行くのは「宇奈月温泉」。
でも、今曲がってきた交差点の案内板は「黒部宇奈月温泉駅」。
そう、この交差点で案内されていたのは宇奈月温泉ではなく、新しく開通した北陸新幹線の駅だったんです。
そして駅前までは確かにそこそこの広い道だったのに、この駅を通り過ぎた途端、直進も右折も左折もどの道も全部まるで生活道路というくらいの細い道ばかり!
どっちにすすめば大きめの通りに出られるのか全くわかりません。そして空はだんだんと暗くなり・・・。

案の定迷子です・・・orz
先ほどまでの祝福はいったいどこへ行ってしまったのか・・・(T_T)

秋の日のつるべ落としで日はあっという間に暮れて辺りはもう真っ暗に。あっちかしら、こっちかしらと右往左往するようにRVFで走り回ります(実際に右往左往したわけですが)。iPhone5Sの地図で現在地を確認しようにも、そもそも周りに目印となるものがないため、自分が地図上のどこにいるかすら探せません・・・。
それでもなんとか勘を頼りにこの危機を走り抜け(本当はGPSを利用して、です 笑)、無事に今日の宿、宇奈月温泉の「フィール宇奈月」さんに到着することができました。正直、どこをどうやって走ってきたのかまったく覚えていませんが・・・(^_^;;

よく考えたら、飛騨一ノ宮水無神社では「迷子になりませんように」とはお願いしていなかったのですから、そこまでは面倒を見てもらえなくても当然だったのかもしれません(笑)
でも、ま、お参りの甲斐があって、その後全く雨に降られなかっただけでも十分に祝福されていたというべきですよね、きっと(だって台風直下に近い天候なのに結局宇奈月温泉に着くまで雨に降られなかったのですから)。

さて、フィール宇奈月の駐車場にRVFを止めさせてもらってフロントでチェックインを済ませたら、まずはお風呂です。なんてったってここは宇奈月温泉ですから。
フィール宇奈月の大浴場は最上階にあり、眼下に宇奈月温泉駅(黒部宇奈月温泉駅ではない)を一望できる絶好のロケーションでした(向こうからこっちも丸見えなのかも?)。
のーんびり湯船に浸かり、今日一日の疲れをお湯にほぐします。あー、生き返る〜。

お風呂を上がってさっぱりしたら、さぁ今日の夕食を考えなければなりません。というのも、今日のプランは夕食のつかないプランなのですから。
せっかく宿で夕食がつかないのですから、それなら温泉街に出向いて行って何か名物を含めて晩酌にしようと思いつき、早速外をぶらついてみることに。温泉街だし海は近いし山もあるし、きっと美味しいものがたくさんあるに違いない♪

・・・しかし、時刻はまだ19:00頃だというのに、まるでゴーストタウン・・・。
なんと、営業しているお店がありません。ってゆーか、人がいません!

目抜通りと思しき通りをぶらぶらしてお店を探し、脇道に逸れてはお店を探し・・・と彷徨いながら結局何度も駅前に戻ってくることに。

駅前の「さすが温泉街!」という噴水などをしばらく眺めながら、さてどうしたものかと思案するものの、さして名案を思いつくはずもなく。
やむなく来る途中で見かけたコンビニまでプラプラ歩いていくことに。
お弁当とかお惣菜とか、なにも無かったら困るな〜。

結果的にお弁当の類で良さげなものが見つからなかったのですが、ま、しかし、なければないで楽しいメニューはできるもので(笑)
完全に飲むおかずだけを購入し、それに加えて地ビールの宇奈月ビールを購入。3種類あったのですが、さすがに3本は飲みすぎだろうということで2本に絞って買ってきました(笑)

コンビニ袋をぶら下げてプラプラしながらホテルまで戻ってきたら、それでは早速一人宴会のスタートです!
今日は結構な距離を走ってきたし、(白川郷以外は)寄りたかったところに全て立ち寄ることができたし、アメージング・グレースを感じることもできたし、とても充実した一日でした。できれば明日もお天気がもってくれるといいな・・・などと色々今回の旅のここまでを振り返りながらジャンクフードに舌鼓♪
無事に着いたという安心感、すでにお風呂に入ってリラックスしている心と体、そしてビールとくればもうあとは爆睡するだけです。
明日は宇奈月温泉の周りを少し散策していきたいな・・・。

三日目に続く

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