東日本大震災からの復興を支援しようと始まったこのツーリングですが、昨年の同旅後、御嶽山が噴火し、多数の死傷者を出すという惨事が発生しました。
その後、再噴火やそれに付随する天災への不安から登山客や観光客の減少によって現地は大きなダメージを受けることになったという話を聞き、今年の復興支援先を御嶽山周辺にすることに決め、今回の旅となりました。
ところで、復興支援の旅は必ず現地での宿泊を伴う旅なので日程等は事前に決めたそこから動かすことができません。
しかし困ったことに、今回の旅に合わせるかのように台風18号が日本に接近・上陸・横断をしてくれまして・・・。そんなわけで今回の復興支援の旅は、まさにその真っ只中を駆け抜けるという、雨づくし(?)のツーリングとなってしまったのでした・・・orz
東京方面から御嶽山周辺に向かうならば、中央道で一気に中津川ICあたりまで走り抜けてしまうのが一般的なのかもしれません。でも、それじゃありきたりすぎて、面白みがないですよね。
計画を立てた頃には台風の真っ只中を突っ切るなんて想定は頭になかったので、せっかくの紅葉シーズンですから景色を楽しみながら現地入りしようと考えていました。
そこで計画したコースが、美ヶ原高原を通り松本に抜け、そこから木曽方面に向かい、野麦峠を走って御岳山の麓に至るというルート。高速道路の走行は関越道〜上信越道だけで、あとは下道で走り抜ける計画です。
まっすぐに御嶽山に向かうルートにはなっていないこともあり、かなり時間がかかるであろうことは計画段階で想定済みだったので、出発時刻を3:30AMに設定しました
木曽に入ってから立ち寄る予定の奈良井宿で昼食にする予定でいたので、奈良井宿にだいたいお昼頃に到着できるよう逆さんをして計画を立ててあります。うん、これなら無理なく計画を遂行できそう!なんて自画自賛していたのに・・・。
・・・出発前から雨です・・・(^ ^;;
ですが、台風が来ているといって中止にできないのが宿泊を伴うツーリングの辛いところ!?(笑)
ライダーなのですから、雨でも立ち向かうのです。それがライダーという生き物なのです!!
・・・と自分に言い聞かせて、定刻通り3:30AMに自宅を出発します。結構寒いなぁ。
24時間営業のスタンドで給油をし、所沢ICから関越道へ、そして藤岡JCTから上信越道に入ります。夜明け前の一番寒い時間帯、そして(幸いなことに雨粒となって降ってはいないものの)霧状に立ち込める湿気が身体中から熱を奪っていきます。そこへもって高速道路でのこの速度。マヂで寒いっ!
上信越道で降りるICは東部湯の丸ICですが、その手前にあるサービスエリアで暖をとりつつ朝食をとることにします。
上信越道で長野県に入る手前のサービスエリアといえば・・・。
そう、ここ。横川SAですよね!
ちなみに横川SA到着は5:00AMで、まだ真っ暗でした。一枚目の写真は横川SAを出発するときに撮ったものなのでうっすらと夜が明けているのです(笑)
横川はまだ群馬県。そして高崎の近く。だからでしょう、だるまがいっぱい!
ですが横川名物と言ったら間違いなく峠の釜飯ですよね!(だるま弁当は高崎の駅弁ですから)。釜飯はボリュームもあるし、がっつり食べるぜ!
と思ったら、さすがに時間が早すぎてまだお店は開いてませんでした。当たり前か〜。
そこでフードコートから体の温まりそうなメニューを選択し(山菜なめこそば)、窓越しに外の様子を眺めつつしばしのぼーっとして過ごします。
ほどなくすると、うっすらと夜が明け始めてきました。明るくなってきたので、ぼちぼち出発しますか!
ここから東部湯の丸ICまで一気に駆け抜け、上信越道から下道におりましょう!
東部湯の丸ICで上信越道を降りたら県道81号線を国道152号線にぶつかるまで進みます。国道152号線に乗ったらそれを南進するのですが、国道152号線で忘れずに給油をしなければなりません。東部湯の丸ICまでは150kmほどでしたから、実際のところまだしばらくガソリン残量には余裕があるものの、この先で美ヶ原高原に入ります。そこに入ってしまうともう給油ポイントがないので、今のうちに給油なのです。
今の所路面はドライに近いですが、重たい雲が低くたれこめていて、もういつ降り出してもおかしくない状況。美ヶ原高原からの絶景を楽しみにしていたのですが、ちょっとそれは望めなさそうですね・・・。
この給油ポイントは「武石口」という交差点にあり、この交差点で国道152号線と交差している県道62号線に右折して直進すればそのまま美ヶ原高原を左手に眺めつつ武石峠に入り、美ヶ原スカイラインという峠道を進んで美鈴湖、浅間温泉、松本市とほぼほぼ一直線に行けることになっています。
なのに何を間違ったのか、この交差点を国道152号線で直進してしまい、さらにその次の交差点を右折して別の県道に入ってしまったものだからさぁ大変です。結局しばらくぐるぐる回ったのち、なんと!
あろうことか今給油したそのスタンドの前に再び戻ってきてしまいました・・・orz
念のためここでもう一度地図を確認して、今来たばかりのその道を再び逆方向に進みます。結構なタイムロスです。
しかも・・・とうとう雨が降ってきた・・・(T_T)
美ヶ原高原の美しい野原を眼下に眺めながらRVFで軽やかに峠を駆け抜ける・・・はずだったのですが、路面は完全にフルウェット。というより、もうところどころ川になっています。
スリップサインが顔を覗かせているRVFのタイヤは右に左にテールを振りまくり、ニーグリップの大切さを実感しながら水滴で見づらくなる視界をなんとか確保しつつ、たまにRVFを止めてiPhone5Sで撮影を行います。降りが結構強くて、フィールドシートバッグからD80を取り出すのはちょっと躊躇っちゃいました(笑)
見渡せる範囲の木々は、まだ紅葉と呼べるほど色づいてはいませんね〜。
他方で遠景はもう乳白色一色で何にも見えません。
道中一台も車両とすれ違うこともなく、また追いつくこともなく全くの単独走行。
そしてこの天候ですから、この先通行車両が増えるとも思えません。何かトラブルが発生したら、正直無事に麓に下りられなんじゃないかと不安がよぎります。
とりあえずケータイは圏外ではないことだけは確認して・・・(笑)
武石峠から美ヶ原スカイラインに入るあたりでまた少し迷い中。
さすがにここでルートを間違えるわけにはいかないので(とんでもない方向に進んでしまう可能性がある)、片手に傘を持ってプリントアウトした地図を徹底的に確認します。
・・・縮尺が大きすぎてよくわからんっ!!
ここにきて雨の状態はますます激しくなっていて、iPhone5Sを取り出して地図アプリを操作するには一抹の不安が。
なんども地図とにらめっこして、ここはひとつおそらくこちらだろうと当たりをつけた道を進んでみることに。ここで立ち往生していても始まりませんからね〜。
結論から言うと、それが正しく美ヶ原スカイラインだったようで、無事に目印となるこの場所にたどり着くことができました。
美鈴湖です。この湖に出られたということは、道が間違っていなかったということですから、ほっと一息つけるものの、この重苦しい雰囲気・・・(^ ^;;
青空が映える湖に迎えて欲しかった〜(笑)
とても散策するというお天気ではありませんので、ここから先のルートを確認してすぐに出発します。
地図上では美鈴湖から西に一直線に伸びる峠道があり、これを使えばちょっと長めの休憩ポイント、浅間温泉にスパッと入れる(温泉だけにスパっ・・・なんちて)ことになっています。
そしてその道もすぐにわかりました。あ〜、もしかしたらのんびり足湯くらいには浸かれるかも・・・なんて期待したのもつかの間。
マヂ・・・!?
ここを進めれば、たった2kmなのに。一瞬、どうせ誰も来ないだろうからこっそりと侵入してしまおうかとも考えたのですが、ツーリングのライダーたるもの、交通法規は守らなければいけません。少なくとも、制限速度以外は(笑)
というわけでこのルートは諦めて、とりあえず直進することにします。いずれ案内か何かが出るでしょうし。
困るのは、ここを通るルートでしか地図を印刷しておらず、手持ちの縮尺表示だとここを直進した時のルートが不鮮明だということ。そして雨は相変わらずなので、iPhone5Sは出したくないなぁ・・・。
ま、なんとかなるか・・・ってゆーか、なるといいな・・・(-_-;;
ちょっとばかしまごついたものの、それでも無事に浅間温泉に到着しました。
次なる課題は、この温泉街から足湯スポットを探すことです。まだこの時刻なら足湯に浸かるくらいの時間は捻出できるはずっ!
というわけで街中に設置されている観光案内マップとにらめっこすることしばし。
結論から言うと、どうやらこの案内板に来る途中に通り過ぎた大きな建物が日帰り入浴施設で、そこに無料の足湯があった模様。しかし通り過ぎてしまっていますからね〜・・・。
それに、ここまでの疲労が、レインウェアを脱いで、ジーンズを捲り上げて、靴を脱いで靴下も脱いで・・・という手間を惜しませます。今来た道を戻らなければならない、というのもこの面倒くさいという気持ちを後押ししてます。
ん〜、今日の宿泊場所にも温泉はあるし、とりあえずここは素通りすることにしよう!
浅間温泉を貫く県道282号線を国道143号線方面(この国道で松本市街にでられる)に直進すると、その途中に「長野県護国神社」があります。せっかくその真ん前を通るのですし、立ち寄って個人的なお願い事と、旅の安全を祈願することにしましょう。
幸いなことに、長野県護国神社に到着した9:00AMにはお天気が一時的に回復(と言っても、日がさすわけではありません)。これはチャンスです!
フィールドシートバッグの中で眠っていたD80を引っ張り出して撮影しなくちゃ!
もしかしたらこれがD80を使う、最初で最後のチャンスかもしれませんものね〜(そして実際その通りになってしまったわけですが)。
散策中は雨が上がっていたと言っても曇天であることには変わりありません。いつ雨降りが再開してもおかしくないような空模様です。
なのに、パラパラとですが参拝客がいたのには驚きました。中には小さいお子さん連れの参拝者もいましたし、大きな神社ですが地元密着で愛されているのかな・・・と思いました。
ところで訪れたのが平日の昼間、しかも雨(というか、台風接近中)だからなのか、団体さんはいませんでした。なので我がRVFは・・・。
団体客を乗せてやってくる大型バスの(臨時)駐車場に停めさせてもらいました。他に駐車場らしい駐車場が見当たらなかったのと、おそらく今日ここが使われることはないだろうという判断です(笑)
でも、一応気を使って端っこの方に停めました(笑)
30〜40分ほどでお参りも散策も済ませたら、長野県護国神社を出発します。ここから松本市内を抜けて国道19号線(中山道)に向かうのです。お天気が持ってくれれば、松本城でも見学していきたいところですね〜(RVFを降りて立ち寄らないまでも、その雄姿を眺めるくらいはしたい)。
さて、長野県護国神社前の県道からは国道19号線に一直線で出られないため、一度国道143号線に入ってから国道19号線を走ることになります。しかし、こうやって道路を経由していくということは当然それだけ交差点などを通過するということでもあり・・・要するに何が言いたいかというと、国道19号線に出るのに迷子になった、ということです・・・orz
ということは当然松本城の姿など拝めているはずもなく・・・。
やっぱりRVFにもナビをつけようかしら・・・(~_~;;
それでもなんとか国道19号線と思われるような大通りに出ることができました。
交通量の多い大通りに出たられたという安心感からか、なんかホッとしてちょっとお腹がすいてきました。そういえば朝ごはんは夜明け前に横川SAで食べたおそばだけでしたし、時刻もちょうどおやつどき(10:30AMくらい)。
ちょっと腹ごしらえついでに、道を確認しておくことにしましょう!
通りに面したセブンイレブンで肉まんを購入です。湯気が温かさを演出してくれます(笑)
肉まんをほおばりながら、印刷した地図とにらめっこです。どうやら現在地は南松本駅周辺のようです。ここが国道19号線であることは間違いなさそうなので(実際、間違ってませんでした)、この後は基本的にこの道を一直線なので特に迷子になるようなことはないでしょう!
問題があるとしたら、一時的に国道19号線から逸れてショートカットするルートを組み込んでいることくらいでしょう。でも、このポイントさえ間違えなければ大丈夫!それに、もしそこを通り過ぎてしまったとしても、国道19号線を直進すればそれはそれで間違いではありませんし。
幸いなことに塩尻の手前にあるそのショートカット(要するに三角形の底辺)の県道294号線にうまく入ることができ、少しばかり時間を短縮する形で再び国道19号線に戻ることができました。
この先にある奈良井宿でランチの予定なのですが、この分ならいい具合でたどり着けそうです!
国道19号線すなわち中山道に戻ったら、しばらくは中央本線と並走します。今はほとんど乗ることがなくなってしまった中央線ですが、かつて吉祥寺に通っていたことがあり、あの線路がここまで伸びているのかとちょっと懐かしい気持ちになったり(もっとも東京〜高尾の区間は中央本線ではなく中央線ですが)。
そんな複雑な思いを胸に走り続けて、見えてきました観光名所。
立ち寄ったのは、古の宿場町の雰囲気を今に伝える奈良井宿です。以前に訪れたことがあるのですが(いずれも車で、です)、バイクで訪れるのは今回が初めて。
奈良井駅前にちょっとした駐車スペースがあり、そこに車を止めると奈良井宿の有名な町並みを散策するのに便利なのですが、この日はバイクですし、再び雨も降り始めています。
なので今回は併設されている道の駅を利用させてもらうことにしましょう。
あまりよろしくないことかもですが、身障者スペースの後ろ側をお借りして、屋根のある場所にRVFを止めさせてもらいます。
ついでに傍にあった鉄柵にレインウェアを干させてもらいました(笑)
可能なかぎり奥に寄せて停めたので、仮に車両が入ってきてもさほど邪魔にはならないはず・・・。
それではせっかく訪れたかつての宿場町、その風情を今に伝える町並みを散策しましょう!
雨が降っていなければD80の出番なのですが、あいにく雨の降りは激しくなりつつあります。片手に傘をさしながらなので、ここでの撮影も引き続きiPhone5Sに頑張ってもらいましょう。
散策を楽しんだら、ランチですっ♪
以下、つまらないコメントは抜きにして奈良井宿の町並み散策をお楽しみください!
途中、タヌキさんとツーショットを自撮り!
でも、普通この手のタヌキといったら信楽焼とか益子焼ですよね〜(笑)
しかし、ビニ傘を持参して正解でした(出発時点で雨でしたからね 笑)
奈良井宿の町並みを奈良井駅の方から進んでくるとそのドン詰まりに神社がひっそりと建っています。
その名も、鎮神社(しずめじんじゃ)。
ここでも二礼二拍手一礼でお参りをしておきます。相変わらずお願いするのは自分のことばかりですが・・・(^ ^;;
あ、ここで「この雨も鎮めてください」ってお願いしたら、この後の道中は雨が止んだのかもしれない・・・。
鎮神社にたどり着く少し前に時刻はちょうどお昼を迎えました。
そうしたらなんと、その時刻を狙っていたかのように(そして実際その通りなのでしょうが)、それまでほとんど観光客のいなかった奈良井宿の通りに大量のおばさんおじさんが発生!
どうやら観光バスが到着したようで、一気に街中が騒がしくなり始めます。しとしとと降る雨に佇む昔ながらの町並みなのですから、もう少し落ち着いて観光すればいいのに、まぁ騒がしいこと騒がしいこと。
それはそうと、この時間にここにいるということは、この団体が数少ない飲食店に大挙して押し寄せることは想像に難くありません。これは時間をずらしてランチしたほうが正解でしょう。
そこでゆっくりとお参りを済ませ、少しのんびりあたりをブラついて戻りながら、時間帯をずらしてランチをいただくことにします。
参拝を終え、今来た通りの一つ隣、中央本線に沿って続く小道を通って道の駅方面に戻ることにしました。
雨の中、水滴を花弁に湛えて咲き誇るコスモス(ですよね?)。幸いこちらの道はほとんど人通りもないので、ぶらぶらとゆっくり歩いて戻るには最適でした。
残念ながら中央本線とすれ違うことはありませんでしたが、臨時駐車場(なのかな?それとも第二駐車場なのかな?)に展示されているSLをこれまたゆっくり眺めてまわります。
C12 199という機関車でしたが、これがどういう理由でここにあるのかなどはわかりませんでした。テツじゃないのでこの機関車のいわれとかも知りませんし、そうした説明板みたいなものも見当たりませんでしたし(あったとしても、この雨ではちょっとそれを読むのは辛いかも)。
機関車なんて、C62-48くらいしか知らないもんな〜(笑)←わかる人はヲタ仲間かも!?
ちなみに道の駅には使い古された車両が展示されています。鉱山列車・・・なのかな?こちらも謂れなどは分からないのですが・・・(というか、車両の型式もわからない)。
さて、中央本線に沿ってRVFの待つ道の駅まで戻ってきましたが、この頃にはもう時刻も12:30を過ぎています。いささかお腹も空いてますし、もう団体さんたちは食事を終えたでしょうから、僕のランチタイムを始めることにしましょうか(笑)
この辺りの名物といえば結局お蕎麦となってしまうのでしょうけれども、幸いなことにここ奈良井宿(の道の駅)にはカフェが併設されていて、そこで「100年前のライスカレー」なるカレーライスが提供されています。
なので今日の昼食はそのカフェ「深山」さんにてこの「100年前のライスカレー」なるメニューをいただくことにします。
そしてこれが「100年前のライスカレー」!
お味は比較的マイルド。美味しく頂くことができました。お店の雰囲気も落ち着いた感じで良かったのですが、一つだけ残念だったのは、カード決済OKとあったのでカードで清算をしようとしたところ、カードでの清算は合計金額が3,000円を超えないとできない、と清算時に口頭で伝えられたこと。
旅をしているので一応現金も持って歩いてはいますから困ることはなかったものの、なんかちょっと腑に落ちないなぁと・・・。
それでもカレーライスは冷え切った体を温めてくれ、俄然元気が出てきました。
元気が出てきたついでにRVFを止めた場所(そこは実は観光案内所だった模様。時間帯によっては担当者が在室しているらしい)の向かいにあるショップ(奈良井宿市場)の露店でアンコのおやきを購入。
甘いものでさらにエナジー補給です!(笑)
出来立てのおやきは温かく、ほどよい甘みでした。道の駅信州さかえで食べるあれと同じですね!(ここも信州ですし)
さぁ、炭水化物と糖分で身体中にパワーをみなぎらせ、カレーの香辛料でブーストモードにしたら最終目的地である今日のホテルを目指してもうひとっ走りしましょう!
レインウェアに身を包み(もちろん乾いてはいない・・・)、RVFに火を入れたら少し小降りになった(ような気がする)天候の中、国道19号線に戻り先に進みます。
奈良井宿を出たお隣、薮原で国道19号線から離れるため、ここで再び給油をしておきます。
台風が接近していますが、RVFはコーナーを駆け抜けてナンボ。ここから、美ヶ原周辺に次ぐ、もう一つの峠道に入るのです。
給油を済ませたら県道26号線をしばらく北上し、やがて現れる県道39号線との丁字路で同39号線に左折。そしてその先にある峠とは・・・。
野麦峠です。
この石碑のあるあたりがちょうど峠の頂上になるのですが、登ってくるにつれてだんだんと天候が悪化し、路面はほとんど浅川といった具合でした。
道中、道路工事している箇所が何箇所かあったのですが、そこにいた交通整理のおじさんたちは、この雨・・・というか、ほとんど嵐に近いような激しい雨の中を単独で登ってくるバイクを見て皆一様にぎょっとした表情を浮かべていました・・・。
そりゃそうですよね、台風が来ていて、その影響で大荒れになりつつある天候で、しかも旧道となる峠道をずぶ濡れになりながら単独でバイクが走ってくるのですから(笑)
ちなみに道中、バイクと出会わなかったのはもちろんですが、車と出会ったりすれ違ったりすることもありませんでした。
なるほど、あのおじさんたちが目にした車両は、ほぼほぼ僕だけだったということか〜。そりゃぎょっとしますね(笑)
石碑のあるこの場所には「お助け小屋」という小さな販売所があり、中で食事をすることもできるようでした。明かりがついていたところを見ると、僕が訪れたこの日も営業はしていた模様です。
他に「峠の資料館 野麦峠の館」なる建物もありましたが、こちらはやっているのかどうかわかりませんでした。っていうか、仮にやっていたとしても立ち寄るだけの(時間的な)ゆとりはありませんでしたので・・・(^ ^;;
ここではお手洗いだけお借りして、展望台から乳白色だけの景色を眺めてすぐ出発しました。
そしてこの場所で、さよなら長野県。そして、こんにちは岐阜県!(笑)
今回の旅の一番の目的は、御嶽山の噴火による風評被害(噴火自体はあったので必ずしも風評ではない、という意見もあるらしい)を支援すること。そして岐阜県に入るということは、その直接的な目的地に足を踏み入れるということでもあります(※御嶽山は長野県側にもまたがっています)。
ここまで結構長かったな〜。
ちなみに今日宿泊するのは御嶽山の麓(岐阜県側)にある、濁河温泉(にごりご、と読みます)。宿泊するホテルは夕食付きのプランなのでそれまでに宿にたどり着かなければなりませんが、野麦峠を超えている今現在が14:30頃ですから、なかなかいい具合にお宿につけそうです。
このままのペースでいければ・・・ですが。
野麦峠を岐阜県側で下って行った途中にあった滝。果たして本当にもともとそこにある滝なのか、それともこの降雨によって生じた突然変異的な流れなのか・・・。
何れにしても、なかなかダイナミックな滝でした。
県道39号線、いわゆる野麦街道はむしろ岐阜県側が難所なのかも・・・という具合に厳しいコーナーが続きますが、それらをスリックような状態のタイヤでなんとか走りきると、国道361号線、木曽街道とぶつかります。
そこに広がるのは大きな湖。高根乗鞍湖という湖でした。
路面はかろうじてドライに近い状態になっています。高根乗鞍湖までくれば今日の宿泊地である濁河温泉まではあと一息!
なんとか雨が落ち着いているこの間にたどり着きたいものです。
幸いにして雨らしい雨に降られることはなかったのですが、その代わりなのか、ものすごい霧が立ち込め始めました。
木曽路は全て山の中。
なるほど、と思いました(笑)
しかしそんなことを言っている場合ではありません。現在は国道361号線という比較的整備された道路を走っているからいいですが、濁河温泉はこの国道沿いにあるわけではないからです。
途中で県道463号線に入り、さらにその先で県道435号線に進まなければなりません。その県道435号線のどん詰まりに、濁河温泉があるのです。
道路案内板とか温泉の案内板があればいいですが、見落としでもしたらアウトです。あんまり景色を楽しみながら走ることはできなさそうです(どのみちほぼほぼ乳白色だけですから、あまり楽しめないんですけどね 笑)。
秋口で、山あい。
一度日が傾き始めたらあっという間に闇に包まれてしまいます。なんとしても日のあるうちに(明るいうちに)宿にたどり着きたい!!
ちなみに高根乗鞍湖を離れたのがだいたい15:00過ぎ。濁河温泉までの距離を考えれば、無理なく16:00にはたどり着けると思うのですが・・・。
そうして走り始めてほどなく。
目の前を一台のマイクロバスが。
ソコソコのペースで走ってはいるものの、その背の高さゆえ前方が見えません。どうしようかな。脇からまくってパスしようかな・・・と考えつつも、速度的には特に問題がなかったのでそのまま後ろにくっついて走っていました。
結果的にはそれで正解でした。
なぜならそのマイクロバスは、僕が宿泊する宿の送迎車だったから!(笑)
もちろんそれは宿の駐車場に着いた時に初めてわかったことだったのですが、おかげでまったく道に迷うことなく宿にたどり着くことができました。
今日お世話になるのは、「旅館 御岳」さんです。御嶽山は「御嶽」ですが、こちらは「御岳」なんですね〜。
写真からも分かる通り、結構な濃霧です。雨、というわけではないのですが、これはこれで全身ずぶ濡れになりました・・・(^ ^;;
駐車場には雨露をしのげるようなところはなかったので、普通に駐車場の枠内にRVFを止めさせてもらい、フィールドシートバッグを外してまずは旅館の玄関口へ。
屋根のあるところでとにかくレインウェアを脱ぎましょう。
中に入ったらフロントで受付を済ませ、説明を一通り聞いたらお部屋に案内してもらいます。
宿の人の話によると、お部屋からは御嶽山を一望できるそうなのですが、いかんせんこの天気・・・orz
なお、このあたりは晴天率が高いらしく、こういう天気は珍しいんだとか。そんなどんぴしゃりなタイミングで訪れる僕は、いわゆる「持っている」男なのでしょうか・・・?
宿に着いたのはほぼ想定通りの16:00。素晴らしい!(笑)
なので、食事まで少し時間が空きます。となれば、もちろんまずは温泉!!
疲れを取るのもそうなのですが、何より体を温めたいというのが本音なのです(笑)
ちなみに旅館 御岳さんは源泉掛け流し!
さらに野趣あふれる露天風呂もあったりします。微妙に歪んだ階段を降りていくのですが(段数は160段!)、そちらは男のロマン、混浴露天風呂だそうです(笑)
ですがまずは室内の大浴場にてゆっくりと体を癒すことにしましょう!
本当はあの方のようにお風呂の写真も撮りまくればよかったのでしょうが、日帰り入浴施設ならいざ知らず、やっぱり宿泊のお風呂ではなかなかその勇気もなく・・・(^ ^;;
さらに、ひたすらiPhone5Sで写真を撮り続けてきたので(そしてちょこちょこリアルタイムでBLOG更新したので)、バッテリーがほとんど空っぽ状態。
ライダーは温泉で疲れを癒し、エナジーを補給するわけですから、iPhone5Sもこの時間にたっぷり充電してもらおうと(このあと食事の写真は撮りたいので 笑)。
夕食までの時間をフルに使っての〜んびりお風呂につかり、お部屋に戻ってだらだらごろごろうだうだ過ごします。あ〜、生き返る〜〜(^ ^)
そして待ちに待った夕食。
濁河温泉は広い意味で飛騨高山に属するのですが(自治体としては下呂市です)、ということは夕食に出てくるメインは当然飛騨牛!
ってゆーか、そのプランがあるからこの宿を選んだというのも・・・?(笑)
あーーー、楽しみ〜〜〜〜♪
うひ〜っ!うっまそ〜〜〜♪
ビールで飛騨牛、最高!
そして締めのデザートまで、すべて残さず完食です!(笑)
大満足です♪
食事が済んだら一度お部屋に戻って少し消化作業にいそしみます。
その間も、ちょっとずつBLOGを更新したり、テレビで今後のお天気予報を見たりしてのんびり過ごしつつ、胃袋にエナジーをできるかぎり割り当てて消化作業に勤しんでもらいましょう(笑)
そして。
ほどよくお腹も落ち着いたところで、再び温泉へ。
先ほどは館内の室内大浴場に入ったので、今度は階段を下っていく渓谷露天風呂に入ることに。
人気のない通路をひたすら下りていくと・・・おぉ、露天風呂貸切!やったぜ!
洗い場などはないので、降り続く冷たい雨に打たれながら湯船でゆったりと温泉に浸ります。
近くに川が流れているのか、水音が耳に心地良い♪
曇天なので(というか、雨天なので)星どころか月明かりも全くありませんが、その分目を閉じてじっとひたすらお湯に浸かり、聞こえてくる自然の音を楽しむことができました。
たっぷりと体を温めたところでお湯から上がり、約160段の階段を今度は登って建物に戻ります。
もしかしたら、これで汗を掻くので最後に室内の大浴場でその汗をさっぱりさせろ・・・という趣旨なのかしら?(笑)
幸いにも汗を掻くほど気温が高くなく(むしろ寒い)、そのままお部屋に直行し、ベッドでゴロゴロしながらニュースを見たりBLOGを更新したりしながら、明日の予定も大まかに再チェック。
そんなことをしているうちに睡魔が忍び寄り、いつの間にか眠りに落ちていたのでした。