RVF リアブレンボ化計画 01:バイクリフト(フレームスタンド)作成

RVFのリアブレーキディスクの磨耗が激しく、とうとう目で見てわかるくらいの段差ができてしまいました。さすがにこれはまずいと考え、同ディスクの交換を検討し始めたのですが、一般的にディスクを新しくした場合にはパッドも新品にするもの。
しかし現在RVFのリアブレーキキャリパーはパッドピンが潰れてしまい、パッドの交換ができません。
それならいっそのこと、これを機にリアキャリパーを社外品、憧れのブレンボキャリパーに交換してみることを思いつきました。人間万事塞翁が馬ってやつですね!(笑)

そこで早速検討を始めたわけですが、困ったことにRVFではリアブレーキディスクを交換するにはリアアクスルを外す必要があります。
それの何が困るのかというと、使用しているメンテナンススタンドはリアアクスルに差し込んでマシンを持ち上げる構造のため、これではリアブレーキディスクを交換することができないのです。

ネットで情報をあさると、いわゆるリフターを使ってバイクを持ち上げることができるようですが、どうやら車載ジャッキなどを使ってバイクを浮かせる、お手製のリフターを使って作業する人もいるようです。
しかしこの場合、車載ジャッキが二つ必要になりますし、RVFのどこを支えて持ち上げるのかも問題になります(ステップ部分だったり、オイルパンだったりするようです)。

それならば、下から持ち上げるのではなく、上から吊るすフレームスタンド形式はどうでしょう?
フレームスタンドは製品として販売されていますが、なかなかいいお値段がします。というわけで、ここは毎度おなじみDIYで作ってみることに(笑)
幸いなことに、ネット上には先達がたくさんいて、どうやら単管パイプを組み合わせて作るのが強度的にもコストパフォーマンス的にもいいようであることがわかりました。

それでは早速レッツDIY。
必要になるものをいろいろ調べて、最終的に用意したのは以下の部材。

2m単管パイプ(1.8mm厚) 3本
直交クランプ 4個
自在クランプ 4個
タルキ止直交クランプ 1個
パイプカッター(φ16〜50mm) 1個
ベルト荷締機 25mm幅 200kg アイタイプ 1本

単管パイプも2mが3本もあると、結構重いです・・・(^ ^;;

ひとまずベランダに置いときましたが、なかなかに圧迫感があります(笑)早いとこ切断して、フレームスタンドを組み立てましょう。

手持ちの作業台(これもDIYで作った物です)にタルキ止直交クランプを取り付け(ビスで固定します)、そこに単管パイプをセット、クランプを締めてパイプを固定します。

そうしたらパイプカッターをあてがい、まずは切断時とは反対にパイプカッターを回転させて一筋の傷をつけます(この辺り、説明書きに詳細な記載がありました)。
この時、つけた傷が一本に繋がらない場合は、パイプカッターをセットし直してきちんとつながるようにやり直します。
一本にならないということはパイプカッターの刃が螺旋を描いてしまうということで、場合によっては刃が折れてしまうこともあるそうなので、慎重に傷をつけます。

きちんと一本になっていることを確認したら、切断方向にパイプカッターを回していきます。すると少しずつ刃が食い込んで行って、パイプを切断し始めます。適宜パイプカッターのハンドルを締めて刃を常にパイプに押し当てるように調整しながらぐるぐる回すこと20周ほど。

切れました!
切断面は思ったより綺麗なんですね〜。ですが。

パイプカッターにバリ取りがついていますので、これでガシガシこすってバリをとります。

左右の足になる部分ですが、素人が初めて切断したにしてはなかなかの精度・・・かな?(笑)
こんな風に、必要な分だけパイプを切断し、必要なパーツを作り出します。
パーツの切り出しが全て完了したら、続いて組み上げます。

直交クランプを使って足の部分と柱の部分とを接続します。

もちろん左右が必要なので2つ作ります。柱の部分はだいたい真ん中あたりに来てればOKでしょう。

続いて、自在クランプを使って足と柱の補強部材を取り付けます。これも左右それぞれ作ります。
補強部材は片側にしかつけませんでしたので(本当は両側に付けて三角形にしたほうがいいはずですが)、あえて補強部材の向きと位置を同一にし、組み上げて使う時には左右それぞれで補強部材が前後反対に向くようにしました。

部屋が狭いので余計なものがたくさん写っていますが、それは無視してください・・orz
と・・・とにかく、足の向きをこういう風にするわけです!
というのも、クランプの分だけ足となるパイプが浮いてしまうから。
もし左右で同じ向きに補強部材を向けてしまうと、補強部材のある方とない方で生じる段差も同じ向きになってしまうのです。
(互い違いにすれば、段差は斜め方向になるので安定度が増すように思えるのです)

組みあがったフレームスタンドに、タイダウン(ベルト荷締機)をつければ、完成です!
なお、タイダウンは両側がアイタイプ(輪っかになっているタイプ)にしました。これならそのままかけてもいいですし、ベルトを輪に通して固定することもできますから。
そしてタイダウンの耐荷重は200kg。
RVFは乾燥重量でも170〜180kgほどですし、実際には車両全体を持ち上げるのではなく後ろ側だけを持ち上げるので、あまり耐荷重の大きなものにしてベルト幅を太くするのは取り回しづらいと考えてのことです。

それでは早速RVFを吊ってみましょう!

フレーム(シートレール)にベルトを通して吊りあげるので、シートカウルはあらかじめ外しておきます。
そしてRVFをメンテナンススタンドに乗せたらフレームスタンドを配置して、タイダウンでリフトアップ。
あげた状態が、この写真です。うん、なかなか安定しているっぽい?

タイダウンのベルトを通すのはこの部分です。いろいろ試してみたのですが、どうやらここが一番良さそうでした。
というのも、タイダウンをU字に通して持ち上げるには、巻き取られ側のベルトがスムースに動く必要があるから。そしてそういった場所がここくらいしか見当たらなかったからです。
ベルトがスムースに動かないと、巻き取り側だけが持ち上がってしまい、バランスが崩れてしまうので注意が必要です(最初それでバイクが斜めになってしまった)。

ひとまず持ち上がることが確認できたので、次にRVFをフレームスタンドから外す手順を確認です。
タイダウンはあげる時はラチェット構造で少しずつ持ち上げる(締める)のですが、降ろす時(緩める時)はイッキです(少しずつ緩めるといったことはできない)。
なのでタイダウンのラチェットを緩める前にRVFにメンテナンススタンドを装着しておきます。メンテナンススタンドがきちんと真ん中にセットされていることを確認してからタイダウンを緩め、RVFをメンテナンススタンドで支えるようにするわけです。

さて、実際に吊ってみた印象ですが、少し不安だった足場の段差も全く問題ありませんでしたし、パイプが重みで歪むといったようなこともありませんでした。
強度計算や構造計算などを行ったわけではありませんが(もともとそんなことができる知識はないので)、僕のRVFを支えるには十分な強度が保たれているようです。

なお、素人なりに頑丈になるように作ったためか、自作フレームスタンドは結構重さがあります(笑)
(単管パイプ2mの重さがだいたい5kg前後なので、単純に15kg〜16kgぐらいの重量です)

さぁ、これで準備は整いました。
それではRVFリアブレンボ化計画を実行に移しましょう!

RVF リアブレンボ化計画 02 に続く

4件のコメント

  1. RVFを手に入れてから約6年。
    そんな頃からbootaさんのこのブログを拝見していて、
    その頃は他人事のようにも捉えたりして。。
    でも、程なくして我が身にも同じような事が起こり、たびたび参考にさせて頂いています。
    数年前のこの記事も、当時は「すごいなあ、よくやるなあ、、」
    と、驚きながら読んでたものです。
    今月末に3度目の車検を迎える予定で、前後輪タイヤ交換のタイミングでした。
    車のタイヤ交換を一度チャレンジした事があったので、ここは一発…!と奮起して、このスタンドを製作しました。
    単管パイプ作業はやった事がなかった為、bootaさんの材料メモを頼りにホームセンターに買いに行きました。
    そこでは単管パイプのカットする機械が使えてワンカット50円。自分で作業するなら無料でできたので、他の方の作業を参考に単管パイプカットにも挑戦できました。
    そして、無事にフレームスタンドが製作でき、
    初めにテストも兼ねてNSR50もタイヤがツルツルだったので、こちらを吊してOK。
    RVFも無事に吊り下げられ、簡単にタイヤが外せました。
    昨年には、ウォーターポンプからの若干の漏れがあった為、
    その際もbootaさんのウォーターポンプ交換の記事が大変に参考になりました。
    もうウォーターポンプユニットは入手できなく、バラして念入りにクリーニングしました。
    ラジエーターホースも硬化してたので、ヤフオクで社外品のモノをセットで購入して全交換しました。
    bootaさんのおかげで、まだ一度もバイク屋のお世話になった事がありません。
    本当に助かってます。
    あらためて、有難うございます。
    これからもRVFメンテの記事、楽しみにしています。
    いつかどこかでお会いできたら、色々お話しして情報交換できたりしたら嬉しいなあ、とか思ってます。

    1. うどん さん

      色々と試行錯誤したことを忘れないように書き留めつつも、これが誰かの役に立ったら嬉しいなぁと常々思っているので、
      実際にお役に立てたであろうコメントをいただけるのはとても嬉しいです。ありがとうございます。
      単管パイプとクランプで作成すると、重量はありますがバラして収納できるというメリット(?)もあるので、
      狭い我が家ではそれなりに助かっています(笑)

      ウォーターポンプは、僕が購入した時点で残個数が7個でしたから、その後全部出てしまったのでしょうね〜。
      外装もそうですが、再生産されないため新品を入手できないのはお互い辛いところですね!

      電気関係の問題が一応の解決を見て以降、大きなトラブルもなく過ごせているため、
      それはそれで提供できる話題がないということでもあるのであまり目を引く投稿はできないかも知れませんが、
      ポツポツ更新はしていく予定ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

      本当に、同じ車種乗りとして、いずれどこかでお会いできるといいですね!

  2. bootaさん
    久方振りに拝見したら何だか楽しそう、いや大変そうな事をしてらっしゃいました
    可能な限りDIYの精神、感服します
    さて、続き読もう

    1. エアNC30 さん
      あけましておめでとうございます。
      今年もいっぱいよろしくお願いします(笑)

      ところで、もっと簡単に行けるのかと思っていたキャリパー換装ですが、かなり大かがりなことになってます(笑)
      そこにたどり着くまでの前段階が長くて・・・(^_^;;

      それでもゴールは見えてきたようなので、頑張って続きをアップしますね!

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