祝・古稀:親孝行旅行〜清津峡、上高地、木曽 07

国道158号線を松本方面に戻ると、程なくして梓湖湖畔にでます。そのままダムの上を走行すると県道26号線(野麦街道)との交差点にぶつかるのですが、ここを同街道に右折し、引き続き梓湖湖畔に沿う形で野麦街道を走り、木曽方面を目指します(国道方面は梓湖ではなく梓川に沿う形になる)。
野麦街道は途中で県道39号線に伸びていきますが、何を隠そうこの野麦街道こそが僕が御嶽山の復興支援の時に走り抜けた野麦峠に至る道なのです。
ちなみにこの県道39号線との分岐を持って、県道26号線は野麦街道ではなくなります。

さて、その野麦街道に入ってしばらく。時刻はそろそろお昼が近くなる頃合いなので、小腹も空いてきました。
小さな県道なのでコンビニは見当たらず、このまま木曽まで我慢するかどうしようか考えながら走っていたら、「そばの里 奈川」というお蕎麦屋さん(兼お土産やさん)が。

せっかくなので入ってみることにしました。どうやらこの辺りのお蕎麦は「とうじそば」というようですね〜。
早速店内に入りメニューを拝見。結果的にこの日はその「とうじそば」は頂かず、普通にざるそばを注文したのですが、これがどうしてどうして。
ツルツルシコシコで、非常に美味しいお蕎麦でした。正直なところ、あまり期待していなかっただけに、これは嬉しい大誤算!(笑)

量もそこそこあって、ちゃんとお腹いっぱいになりました(^ ^)
僕らが入ったときには別のお客さんがいて、僕らが食べているときにも予約の団体客がやってきて、僕らが食べ終わった後もお客さんがやってきてましたから、何気に有名店なのかもしれません。
でもちょっと笑ってしまうのが、どうやら僕らがオーダーしたざるそばを最後になんとそばが品切れになってしまったらしく(団体客用のそばは別にとってあるらしかった)、後から来たお客さんにはそばは注文できないことを伝えながら、なんとお店を「準備中」に変えてしまうというチョー荒技を繰り出したこと!(笑)
こういうアバウトな対応が許されるのも、寂れた(失礼!)地方のいいところなのかもしれません。観光客にはたまったものではないでしょうけれど・・・(^_^;;

野麦街道もおそらく木曽路の一つなのでしょう。とても緑深い景色が広がっています。

そんな中、山桜が!
深い緑の中にあって、淡いピンクは本当に綺麗です。まさかここで(ちょっと遠いけど)お花見ができるなんて思いませんでした。

日差しも暖かく(ってゆーか、暑いくらい!)、のーんびりします。時折、ツーリングと思しきバイクが数台、県道26号線を木曽方面に駆け抜けて行きましたが、ちょっと羨ましいぞ!

山間部にあって、綺麗な川が流れているからなのか、緑が光り輝いています。東京の街路樹のそれとはもう全く別物のようです。

こうしてしばらくお蕎麦の余韻に浸りながらのんびりとあたりを眺め回していましたが、目的地はここではありません。
ぼちぼち出発しましょうか!

このまま野麦街道(というか、正確には県道26号線)を走り続けると、この道は薮原で国道19号線にぶつかります。
国道19号線を左折すれば奈良井、木曽平沢、塩尻方面という、このところよく訪れているあたりがすぐそこです。
でも今回は漆器を買いに来たわけではありません。なのでこの交差点を右折して、もう少し名古屋方面に進路をとります。
というのも・・・。

何度か近くを通ったり、その案内を目にしたりしていたものの実際に訪れる機会がなかった「寝覚めの床」を見てみたいと母が言っていたから。
木曽に到着した時間を見て立ち寄るかどうか決めることにしていたのですが、どうやら立ち寄る時間は取れそうだったので足を伸ばしてみました。

寝覚めの床は景勝地なので、いわゆる観光客用の駐車場があります。500円くらいですし、支払ってもいいかな・・・と思ったのですが、ここから寝覚めの床に行くにはなんと臨川寺というお寺を経由して入らなければならず、その拝観料が別途200円かかるとのこと。ちょっと商魂たくましすぎないか・・・?

しかも臨川寺から寝覚めの床に行くにはひたすら階段を下るらしく、そんなんじゃうちの母はいけるわけがありません。

そこでどうしたもんか調べてみたところ、少し離れたところに「寝覚めの床美術公園」という公園があり、そこの駐車場なら無料で留めておける上に、拝観料のようなものもかからないことがわかりました。
寝覚めの床までの平面的な距離は少し長くなりますが、立体的な距離は短くなります。母は足が悪いのですが、この立体的な距離のほうが大変なので、この美術公園の駐車場に止めてゆっくり歩いてみて、ダメだったら引き返せばいいという判断です。

さぁ、それでは寝覚めの床を目指してしゅっぱ〜つ!
・・・って、いきなり鬱蒼とした森です・・・。熊よけの鈴とかないけど、大丈夫かな・・・?

巨石の上をコケだけでなく、若木が覆っています。この若木が育っていって、いずれその根がこの巨石を砕くことになるのでしょう(岩手の石割桜のように)。

でも、森の中の小道を通るとこうした神秘的な風景にも出会えるから楽しいですね。
もっとも、足場があまり良くないので、撮影に気をとられるわけにはいきません。母がすっ転がらないように(そしてもちろん自分も!)注意しながら、ゆっくりゆっくり進みます。

視界が開けてきました。川べりに到着したのかもしれません。だとしたら、目的地の寝覚めの床はもうすぐ?

なるほど、これが美術公園の名の由来なのかもしれません。
だだっ広い芝生が一面に広がっています。
ちなみに、画面中央に見えるのが臨川寺で、テラスのようなところから全体を見ることもできるようになっています。
しかし、それじゃちょっと物足りないですよね!

杖をついて、トコトコ歩きます。少し歩いては休み、休んでは少し歩きの繰り返しですが、この芝生の先に寝覚めの床があるわけで、確実に近づいています。

そして。

つきました!ここが寝覚めの床か〜。

なるほど、これは確かに景勝地に相応しいかも!まるでどこか異文化の巨石文明のようです!

直立に林立する巨石群が圧巻です。

もう少し先まで進むことができるみたいなので、進んでみましょう!

巨石の中央に祠のような(古びた)建物が見えました。どうやらそこまで行くこともできるようなのですが、足場が悪く、また路面もぬかるんでいます。
トレッキングシューズとかだったら行ってみようかとなりますが、チノパンにスニーカーという出で立ちなので、さすがに先に進むのは断念。
行けるところまでで満足することにします。

それではしばらく巨石文明をご堪能ください(笑)

こんな風に滝のように水が流れる箇所があって、先に進むのを断念したわけです。ずっとこういう感じなのか、それともたまたま水量が多くなる何かがあったのかちょっと判断がつきかねます。

巨石の反対側(下流側)も、普通に考えれば大きな岩がゴロゴロです。
ところでこの川は川としては木曽川。ということは、よく考えたら前回木曽福島で宿泊した時の宿の眼下に流れていたあの穏やかな川なのでした(あの時の川はもっと上流に位置することになる)。

そう言われてみれば、なるほど心なしか流れは穏やかな気も・・・?

訪れるチャンスは度々あったものの、都度そのチャンスをふいにしていた「寝覚めの床」でしたが、これで無事に来訪することができました。
駐車場から普通に歩けば15分もかからないような距離でしたが、行きも帰りもその何倍も時間をかけて往復し、母にとっても随分と満足のいくリハビリになったことでしょう(笑)
リハビリセンターみたいなところで歩き回ったって、楽しくもなんともないですもんね!

そうして無事フリードハイブリッドのところまで戻ってきたら、いよいよ東京へ向けて帰路につきます。
帰路は国道19号線なので、塩尻から高速に入って東京を目指すのですが、これまたこちら方面に来た時と同様、手前で給油を済ませておきます。
さぁ、これであとはナビ先生の案内に従って帰るだけ。給油のあとは運転を妹に交代して、僕は後部座席でのんびりさせてもらうことに。

途中、事故によるものなのか工事によるものなのかわかりませんが、中央道が八王子の先で大渋滞らしく、ナビ先生は中央道→圏央道→関越道のルートを提示してきました。
もちろんおとなしくそのルートに従って走行しましたが、圏央道なんてほとんど走行しないので、途中に見えるサマーランドなどにちょっと驚きながら、渋滞を回避してスムースな流れで東京に戻ってくることができました。

これにて今回の上高地旅行は全行程を終了、明日からはまた仕事が始まります。
良い息抜きにもなった・・・かな?(笑)

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